トルコリラ円レポート月曜版(22/2/21)

先週のトルコリラ円は、安値が8.38レベル、高値が8.53レベルと、予想レンジよりも狭い値幅の中で取引が続きました。

トルコリラ円レポート月曜版(22/2/21)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコリラ円、安値8.38レベル高値8.53レベル、予想より狭い値幅で取引
〇17日トルコ中銀会合、予想通り現状維持
〇ウクライナ情勢によるリスクオフ重石に、週初高値に上値切り下げる
〇今週の米露首脳会談、解決方向提示なら買い、協議継続程度で終われば売りという展開か
〇今週は8.28レベルをサポートに8.53レベルをレジスタンスとする週とみる

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「サポートとレジスタンスラインの中での動きとなっていることから、両ラインを参考にして8.35レベルをサポートに8.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.38レベル、高値が8.53レベルと、予想レンジよりも狭い値幅の中で取引が続きました。

先週のトルコリラは、17日にトルコ中銀会合があったため、それまでは基本的に様子見姿勢が続きましたが、ウクライナ問題によるリスクオフが新興国通貨にも重石となり、狭い値幅ではあるものの週初を高値にじりじりと上値を切り下げる展開となっていました。トルコ中銀は予想通りに現状維持、声明もこれといって目新しいものは無く「利用可能な全ての手段」と体裁を整える程度のセリフのみでした。

ただ、最悪の緩和サプライズは無かったことが評価されたとも思いませんが、現状維持後は底固めをして金曜東京前場までは買い戻し、しかし金曜海外市場ではウクライナ問題を懸念した週末前のポジション調整で安値引けとなりました。

週末に米国側がロシアによる侵攻懸念を示したことで週明けはリスクオフ気味の動きとなり、トルコリラの流動性が低い早朝相場で一時8.34レベルの安値をつけましたが、その後米ロ首脳会談に向けての期待からリスクオフの巻き返しで、すぐに金曜の水準へと戻しました。

今週はトルコ関連では特段材料がありませんので、引き続き地政学的リスクを考えながら、リスクオフでトルコ円売り、その巻き返しによるトルコ円の買い戻しという流れになりそうですが、いずれにしても米ロ会談で何か新たな解決方向への道筋が示されれば買い、何も新たなものも無く協議継続程度で終われば売りという展開になるでしょう。

会談の結果次第と運任せのような一週間となりそうなので、テクニカルな見通しに移ります。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

一時的とはいえ、週明け早朝の下げでこれまでのサポートラインを割り込む動きを見せましたので、下側のラインは1月26日安値からの水平線へと変更し、上側のラインとして先々週高値からのレジスタンスラインを補助的に引いてきました。上側のレジスタンスラインは近すぎるため、この後も下げる動きが続かないと使えそうも無いため、あくまでも補助として見てください。

ただこれまでのレジスタンスラインも遠すぎるため、先週の高値を参考に上値が重い展開を考えたいところです。今週はこれら両水準を参考にして8.28レベルをサポートに8.53レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。


注:ポイント要約は編集部

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