トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値8.38レベル高値8.53レベル、予想より狭い値幅で取引
〇17日トルコ中銀会合、予想通り現状維持
〇ウクライナ情勢によるリスクオフ重石に、週初高値に上値切り下げる
〇今週の米露首脳会談、解決方向提示なら買い、協議継続程度で終われば売りという展開か
〇今週は8.28レベルをサポートに8.53レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「サポートとレジスタンスラインの中での動きとなっていることから、両ラインを参考にして8.35レベルをサポートに8.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が8.38レベル、高値が8.53レベルと、予想レンジよりも狭い値幅の中で取引が続きました。
先週のトルコリラは、17日にトルコ中銀会合があったため、それまでは基本的に様子見姿勢が続きましたが、ウクライナ問題によるリスクオフが新興国通貨にも重石となり、狭い値幅ではあるものの週初を高値にじりじりと上値を切り下げる展開となっていました。トルコ中銀は予想通りに現状維持、声明もこれといって目新しいものは無く「利用可能な全ての手段」と体裁を整える程度のセリフのみでした。
ただ、最悪の緩和サプライズは無かったことが評価されたとも思いませんが、現状維持後は底固めをして金曜東京前場までは買い戻し、しかし金曜海外市場ではウクライナ問題を懸念した週末前のポジション調整で安値引けとなりました。
週末に米国側がロシアによる侵攻懸念を示したことで週明けはリスクオフ気味の動きとなり、トルコリラの流動性が低い早朝相場で一時8.34レベルの安値をつけましたが、その後米ロ首脳会談に向けての期待からリスクオフの巻き返しで、すぐに金曜の水準へと戻しました。
今週はトルコ関連では特段材料がありませんので、引き続き地政学的リスクを考えながら、リスクオフでトルコ円売り、その巻き返しによるトルコ円の買い戻しという流れになりそうですが、いずれにしても米ロ会談で何か新たな解決方向への道筋が示されれば買い、何も新たなものも無く協議継続程度で終われば売りという展開になるでしょう。
会談の結果次第と運任せのような一週間となりそうなので、テクニカルな見通しに移ります。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
一時的とはいえ、週明け早朝の下げでこれまでのサポートラインを割り込む動きを見せましたので、下側のラインは1月26日安値からの水平線へと変更し、上側のラインとして先々週高値からのレジスタンスラインを補助的に引いてきました。上側のレジスタンスラインは近すぎるため、この後も下げる動きが続かないと使えそうも無いため、あくまでも補助として見てください。
ただこれまでのレジスタンスラインも遠すぎるため、先週の高値を参考に上値が重い展開を考えたいところです。今週はこれら両水準を参考にして8.28レベルをサポートに8.53レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.04.29
ドル円 当局介入実施か、上値トライは仕切り直し(4/29夕)
週明けのアジア市場は大荒れ。1990年高値に面合わせする160円台まで一時値を上げたものの、実弾介入を疑われる動きから5円程度も一気に値を下げた。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.29
南アランドWeekly 短・中期的にはトレンド強いが、円買い介入などに振らされる地合いか(4/29)
先週のランドは、自国経済指標に対する値動きは限定的となったが、円全面安の流れに伴うランド上昇を受けて、2022年7月以来の8.4円台まで急上昇した。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.29
トルコリラWeekly 戻り試す展開だが、日本当局やFOMCなど外部環境睨みに(24/4/29)
先週のトルコリラは、トルコ中央銀行が「引き続きインフレリスクに注意を払う」とタカ派なスタンスを維持した。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2022.02.22
トルコリラ円見通し ウクライナ情勢緊張でのドル高リラ安に円高も重なる(22/2/22)
トルコリラ円の2月21日は8.46円から8.36円の取引レンジ、22日早朝終値は8.36円で先週末終値の8.41円からは0.05円の円高リラ安となった。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2022.02.21
トルコリラ円見通し トルコ中銀利下げ見送り後はウクライナ情勢に圧迫されて下落(22/2/21)
トルコリラ円の2月18日は8.51円から8.40円の取引レンジ、19日早朝の終値は8.41円で前日終値の8.46円からは0.05円の円高リラ安だった。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。