ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値が7.32、高値が7.55レベルで短期的に高値を見た一週間に
〇27日の中銀会合で想定よりハト派な声明、会合後は利食いのランド売りに押される格好
〇しかし引き締め継続の可能性示す、次回以降再利上げの可能性高くランド売りも一時的なもの
〇ドルランドではドル買いの流れだがドル円でも同様の動きのためランド円は横方向の動きに
〇今週は7.25レベルをサポートに、7.50レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「前週に続いて平行上昇チャンネル内での動きを考え、7.40レベルをサポートに7.65レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.32レベル、高値が7.55レベルと、直近高値こそ更新したもののイベント後に売りが出て短期的に高値を見た一週間となりました。
先週のランドは、27日に開かれた注目の中銀会合で予想通り0.25%利上げを行い、政策金利を4.0%としました。声明では「予想されるインフレの動向と上方リスクを考慮すると、レポレートの段階的な引き上げで十分だと考えている」、「25bp以上の利上げについては議論しなかった」と想定よりもハト派的な声明であったため、会合後は利食いのランド売りに押される格好となりました。
しかし声明では食料品や燃料、電気料金を起因とするインフレリスクを指摘し「世界の金利が現在の予測より早く上昇することもリスク」と引き締め継続の可能性は示しました。またエコノミストの多くもインフレ率上昇は今後も続き、次回以降の会合で再利上げが行われる可能性は高いとしていることから、利上げ後のランド売りも一時的なものとなる可能性はあるでしょう。
ちなみに次回の南アのCPI発表(1月分)は2月23日で、12月分の5.9%を超えないまでも11月分の5.5%でも実質金利はマイナスとなりますし、現在もエネルギー価格の上昇などインフレが収まっているような兆候は見られませんので、改めて3月24日の次回会合に向けて利上げ思惑が高まるかどうか、3月には米国も利上げ開始が予想されますので、今後はFRBの動向も考慮しながら考えていくこととなりそうです。
今週は南ア関連では特に目立った指標もありませんので、テクニカルに見ていきましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
利上げ後の下げでこれまでの上昇チャンネルは下抜けてしまいましたが、下降トレンド入りしたという感じはありません。ドルランドではドル買いの流れですが、ドル円でも同様の動きとなっていることからランド円は横方向の動きになってくると見ています。
最近の安値は12月30日安値の7.16、そして高値は先週の7.55です。この上昇に対して61.8%押しが7.31、78.6%(61.8%の平方根)押しが7.24となり、後者に近い7.25レベルが短期的な下値の目途となります。また利上げ後の戻しが7.45で止められていますので、上値は同水準から7.50という水準が考えられます。
今週はドルランドとドル円がドルで同様の値動きをすると考えられることから。テクニカルな水準も考慮して7.25レベルをサポートに、7.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2022.02.05
南アランド週報:『計画停電再開と米金利上昇が南アランドの重石』(2/5朝)
南アフリカランド円相場は1/27にかけて、約2ヵ月半ぶり高値となる7.57円まで急伸しました(今週末も一時7.55円まで上昇)
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2022.01.29
南アランド週報:『2会合連続利上げに踏み切るもランドは反落。続落リスクに要警戒』(1/29朝)
南アフリカランド円相場は、今週後半にかけて、昨年11/9以来、約2ヵ月半ぶり高値となる7.57円まで急伸しました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。