ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値6.98レベル、高値7.15レベルで予想よりもやや狭い値幅での取引に
〇FOMC結果が想定内との解釈で株高となり新興国通貨の下落懸念も遠のいた格好
〇フィッチが南アフリカの格付け見通しをネガティブから安定的に引き上げたことも好材料
〇オミクロン株の感染者は増加、直近では平均1日あたりの感染者数が2万人を超える日が続く
〇今週は大台7.00レベルをサポートに先々週高値圏と重なる7.25レベルをレジスタンスとする週
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「直近2週間のレンジの中での動きを考えておくことが妥当と思われ、6.95レベルをサポートに7.20レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.98レベル、高値が7.15レベルとなり、予想レンジよりもやや狭い値幅での取引が続きました。
先週のランドは、オミクロン株の感染者拡大懸念もあり週初から上値の重たい展開が続いていましたが、FOMCではテーパリング加速が予想通り、金利見通しは予想よりもタカ派であったもののそれまでの市場参加者の見方に寄せてきた想定内という都合の良い解釈で株高となったことから新興国通貨の下落懸念も遠のいた格好となりました。
また同日にフィッチが南アフリカは予想よりも早い景気回復を見せていることから格付け見通しをネガティブから安定的に引き上げたことも好材料となり、週末に向けてはじり高週間高値を更新しての週末クローズとなりました。今週は主要国がクリスマスで金曜週末に向けて取引が細るであろうことからランドの取引も低調なものとなってきそうです。
しかし、オミクロン株の感染者拡大は増加の一途で直近では平均で1日あたりの感染者数が2万人を超える日が続いています。同国は若い世代が圧倒的に多いことから重症化につながっていないことで楽観的な見通しとなっているものの、欧州ではロックダウンを実施するなど状況は悪化してきていることを考えると、南アフリカにおいても今後行動制限が実施される可能性など考えておく必要はあるでしょう。
テクニカルにはランド円の週足チャートからご覧ください。
昨年安値と今年高値の半値押しが6.86でしたが、11月安値は6.89とほぼテクニカルなターゲットと一致を見た後で底堅くなってきていることから、いったん下値も見たという流れと考えられます。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
赤の太い水平線が6.86ですが、現在は11月安値6.89を起点とした上昇チャンネル(ピンク)の中での動きになってきたと見られます。今週もこのチャンネルの中で緩やかな上昇を継続すると考え、大台7.00レベルをサポートに先々週高値圏と重なる7.25レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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