南アランド週報:『オミクロン株を巡る悲観論後退を背景に約1ヵ月ぶり水準へ上昇』(12/25朝)

南アフリカランド円相場は、11/26に記録した約10ヵ月ぶり安値6.93円をボトムに反発に転じると、週末にかけて、約1ヵ月ぶり高値となる7.37円まで上昇しました。

南アランド週報:『オミクロン株を巡る悲観論後退を背景に約1ヵ月ぶり水準へ上昇』(12/25朝)

『オミクロン株を巡る悲観論後退を背景に約1ヵ月ぶり水準へ上昇』

〇今週の南ア円、オミクロン株警戒感から週初7.09まで下落、その後過度な悲観論後退し7.37まで反発
〇南ア円、テクニカルには基準線、転換線、ボリンジャーミッドバンド、21日線上抜け地合い強い
〇但し、アップサイドに複数のレジスタンス控え、一巡後の反落リスクにも要注意
〇ファンダメンタルズも南アの経済先行き不透明、政情不安、主要国のタカ派転換等売り材料残る
〇南ア円反落をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.20ー7.50

今週のレビュー(12/20−12/24)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.15円で寄り付いた後、@新型コロナウイルス・オミクロン株を巡る警戒感の高まりを背景に、週明け早々に週間安値7.09円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、A世界的な株価持ち直し(リスクオン相場再開→新興国通貨上昇)や、B新型コロナウイルス・オミクロン株を巡る過度な悲観論の後退(オミクロン株はデルタ株と比較して入院や重症化リスクが低いとの南アフリカ国立伝染病研究所の見解発表)、Cクリスマス休暇を控えたポジション調整が支援材料となり、週末にかけて、週間高値7.37円(11/19以来、約1ヵ月ぶり高値圏)まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間12/25午前1時15分現在)では7.35円前後で推移しております。

来週の見通し(12/27−12/31)

南アフリカランド円相場は、11/26に記録した約10ヵ月ぶり安値6.93円をボトムに反発に転じると、週末にかけて、約1ヵ月ぶり高値となる7.37円まで上昇しました。この間、一目均衡表転換線や基準線を上抜けした他、ボリンジャーミッドバンドや21日移動平均線も上方ブレイクするなど、テクニカル的に見て、地合いの好転を印象付けるチャート形状となりつつあります。但し、アップサイドに複数のレジスタンスポイント(90日移動平均線や200日移動平均線、一目均衡表雲下限など)を控えているため、ここからの続伸は容易では無いと判断できます。このため、年末から年始にかけては、一巡後の反落リスクに注意が必要でしょう(足元の反発は下落トレンドの過程で見られる一時的な反発局面と整理)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@新型コロナウイルス・オミクロン株に端を発した南アフリカ経済の先行き不透明感(世界各国による南アフリカへの渡航禁止措置→南アフリカ経済への下押し圧力)や、A国営電力会社エスコムによる計画停電の長期化観測、B与党・アフリカ民族会議の求心力低下、C南アフリカの政情不安リスク(南アフリカの高等裁判所は12/15に病気治療のために仮釈放されていたズマ前大統領の再収監を命令→ズマ派による暴動等に繋がる恐れ)、D主要国中銀による金融政策のタカ派転換(新興国から先進国への資本流出懸念)など、南アランド円相場の下落を連想させる材料が複数残っています。以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。

『オミクロン株を巡る悲観論後退を背景に約1ヵ月ぶり水準へ上昇』

尚、来週は南アフリカの経済イベントに乏しいことから、新型コロナウイルス・オミクロン株を巡るヘッドラインや、株式市場および商品市況(南アフリカの主要産品であるプラチナ価格など)の動向に注意が必要でしょう(但し、来週は年末・年始を控え市場参加者の減少が見込まれる為、南アランド円相場は下落リスクを孕みつつも、週を通して緩やかな動きに留まりそうです)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.20ー7.50

注:ポイント要約は編集部

※来週(1/1)の南アフリカランド週報は休載とさせていただきます。次回は1/8に再開いたします。

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