トルコリラ円レポート月曜版(21/11/8)

先週のトルコリラ円は、安値が11.53レベル、高値が11.99レベルとなり、ほぼ予想レンジの中での動きとなった一週間でした。

トルコリラ円レポート月曜版(21/11/8)

トルコリラ円レポート月曜版

〇先週のトルコリラ円、週初めに買い戻し先行するが12円の大台は回復できず
〇3日欧州市場序盤にエルドアン大統領死亡というデマでミニ・フラッシュ・クラッシュ発生
〇11.82レベルから前週の史上最安値に並ぶ11.53レベルへ急落、その後に否定され戻す
〇対ドルでは一段安となったが前週のドル高値(トルコリラ安値)9.84レベルには届かず
〇11.50レベルでの買い以上に、既に12円の大台の上値が重たくなってきている
〇今週は新安値更新を想定し11.45レベルをサポート、大台の手前11.95レベルをレジスタンスとする

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「前週の安値近辺11.60レベルをサポートに、以前の最安値12.10レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が11.53レベル、高値が11.99レベルとなり、ほぼ予想レンジの中での動きとなった一週間でした。

先週のトルコリラ円は、週初こそ買い戻しが先行したものの12円の大台を回復できず、週末までじり安の展開を辿りました。そして東京市場が休場となった3日欧州市場序盤にミニ・フラッシュ・クラッシュが発生し11.82レベルから前週の史上最安値に並ぶ11.53レベルへと急落しました。直後に戻してはいますが、きっかけはエルドアン大統領死亡というデマです。東京が休場かつ本邦個人投資家のストップもあったと思われますが、ドルトルコリラでトルコリラ売りが入り、その後に否定されて戻したという展開でした。

週末に向けてトルコリラは対ドルでは一段安となりましたが前週のドル高値(トルコリラ安値)には届かず、またドル円の上値が重たかったこともあり、トルコリラ円は11.64へと再び下げての週末クローズとなりました。

ここ2週間の動きを見ていると、先週も先々週も11.60以下は下ヒゲのみで、今のところ11.50から11.60にかけてはトルコリラ円での買いがいるようにも思えます。しかし対ドルではトルコリラ安の地合いが続いていますし、ドル円での上値も重たくなってきていることを考えると、11.50レベルでの買い以上に、既に12円の大台の上値が重たくなってきているほうが気にしなくてはならないでしょう。

今週のトルコ関連の材料としては、トルコ国内の経済指標に失業率、経常収支、鉱工業生産がありますが、どれも方向を決めるほどインパクトがある材料ではありません。逆に先週発表されたCPIが予想よりも低かったとはいえ、依然として19.89%と高く、コアCPIも16.82%と政策金利16.0%よりも高い点、さらにはCPIから離れてトルコ中銀が年内に更なる利下げをする可能性もある点からトルコリラの買い戻しはかなり限定的にならざるを得ないと考えるべきでしょう。

テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円レポート月曜版

3週間前までの史上最安値が太い赤の水平線ですが、ここ2週間は明らかに岩根を抑えられしかも先週は緩やかに水準を下げています。ピンクのターゲットは10月11日高値を起点とした逆N波動によるフィボナッチ・エクスパンションの161.8%エクスパンションで11.62、現状は同水準がサポートとはなっていますが、対ドルでの弱い地合いを考えると、3度目のトライで11.53レベルを下抜ける時は一段安を考えることとなります。

今週は新安値更新を想定し11.45レベルをサポートに、大台の手前11.95レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

注:ポイント要約は編集部

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