FOMCにらみつつ、米株の動きには要注意
〇本日のドル円、114円前後で寄り付き113.90-114.15レンジをたどるも、113.60レベルへ値を下げる
〇昨日高値から1円近い下げ、中期的なドル高基調のなかの調整局面とみられる
〇FOMCなど週末にかけ重要材料控え、短期的には114円挟みのレンジ取引続くか
〇3日結果発表のFOMC、米国のテーパリング開始との見方、すでに市場にはほぼ織り込まれている感
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.20-114.10、本日東京高値の114.10-15が最初の抵抗か
<< 東京市場の動き >>
2日の東京市場はドルが弱含み。とくに午後から夕方に下げ足を早める展開をたどっていた。
ドル/円は114円前後で寄り付いたのち、しばらくは保ち合い。113.90-114.15円といった25ポイントほどのレンジ取引をたどるも、日米株価が弱含みに推移したことなどが嫌気され、ドル/円も底割れすると、そのまま日中安値の113.60円レベルへと値を下げている。その後のドルは水準を切り下げての低位揉み合いとなり、16時現在113.65-70円で推移し、欧米市場を迎えていた
なお、途中に鈴木財務相と黒田日銀総裁、山際経済再生相との3者会談が開催されたとの報道、ならびに財務相から「為替に関する議論はなかった」との発言が聞かれている。
一方、材料的に注視されていたものは、「日本の政局」と「新型コロナ」について。
前者は、10月31日の衆院選で単独過半数を獲得した与党自民党だが、小選挙区選挙で敗北した甘利自民党幹事長が辞任。後任に茂木外相が就任し、その後任には林元文科相が浮上しているという。それに対して、惨敗を喫した第1野党立憲民主党も枝野代表が辞意を表明。また、福山幹事長も引責辞任する意向だ。ともに国会閉会日に辞任し、同党は速やかに代表選の手続きに入る予定とされている。
対して後者は、サキ米大統領報道官のコロナ感染で懸念されていたバイデン大統領の容態だが、ホワイトハウスは「10月31日に新型コロナウイルスのPCR検査を受け、陰性だった」と正式発表している。ただ、オランダ保健相が国内のコロナ感染者急増受け、「週内に新たな規制導入」する旨を明らかにしたほか、ニュージーランドも「ノースランド地域北部で再びロックダウンする」と発表するなど、世界的が引き続き予断を許さない状況にあることは間違いない。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は昨日夕方に114円半ば近くまで値を上げたものの、年初来高値114.69円には届かずに失速。本日東京時間には113.60円レベルと、昨日高値から1円近い下げをたどっている。やはり中期的なドル高基調のなかの調整局面にあるとみられ、明日の米FOMCをにらみつつ、短期的には114円挟みのレンジ取引が続く公算が大きい。ただ今週は明日以降、週末に掛けて重要材料が控えており、目先の小動きは「嵐の前の静けさ」か。
今週半ば、3日に結果が発表される11月のFOMCで、米国のテーパリングが開始されるとの見方が市場のコンセンサス。2022年半ば完了シナリオを含め、すでに市場にはほぼ織り込まれている感も否めない。いずれにしても、本日は目前に控えた米FOMCを視野に入れつつ、基本的には神経質な値動きをたどりそう。とは言え、敢えて懸念要因を挙げるなら、連日高値を更新しているNYダウなど米株の動きか。「米株高の調整=ドル安進行」という構図も否定できないようだ。
テクニカルに見た場合、昨日のドル/円は年初来高値114.69円を、一時意識した動きをたどるも結局届かず。レンジを逸脱することは出来なかった。基本はレンジ取引継続だが、上値追いが失敗したことで、一転しての下値追いを懸念する声も一部で聞かれ始めている。10月28日安値の113.25円をしっかり割り込めば、下げに加速がつくことも予想され、たとえ一時的にせよ波乱の展開もあるだろう。
材料的に見た場合、中長期的には、「不動産リスク」や「電力不足問題」など引き続き問題山積みの「中国情勢」のほか、欧州を中心とした感染拡大が依然として懸念されている「新型コロナ問題」、「日米欧などの金融政策」−−などが注視されている。
一方、本日はとくに目立った米経済指標の発表は予定されていないうえ、要人の講演などもない。そうした意味で材料に乏しいが、ファイザーやアムジェンなど製薬メーカーの決算が発表される見込みで、そちらには一応要注意。また、開催されているCOP26といった幾つかの国際会議にも警戒をしておいて損はないだろう。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.20-114.10円。本日東京高値の114.10-15円が最初の抵抗か。超えれば昨日高値114.44円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、少し遠くに感じていた10月28日安値113.25円が身近に感じてきた。まずはその攻防に注目。割り込むようだと、113円台割れも否定できなくなる。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2021.11.03
ドル円、重要イベントを前に方向感見出せず。本日は米FOMCがメインイベント(11/3朝)
2日(火)のドル円相場は下落後に持ち直す展開。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.11.02
米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について(21/11/2)
東京時間2021年11月4日木曜日未明に発表予定です。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。