ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、高値圏での膠着が続き、値幅も狭い状態が続く
〇米金利低下によるドル安の動きが対ランドにおいても見られ高値をわずかに更新
〇中国の貿易収支や1〜3月期GDPといった数字が今後のランドの動向に影響
〇中国GDPは金曜の東京11時の発表、それまでは動きにくい展開
〇今週は7.40レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスとする週
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「テクニカルなターゲットを参考に、引き続き上昇トレンドを継続しやすく7.44レベルをサポートに7.69レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.47レベル、高値が7.59レベルとなり、若干高値は更新したものの狭い値幅での取引に終始しました。
先週のランドは、南ア関連の経済指標が予想より強かったこともありますが、どちらかというと米金利が低下する中で全般的なドル安の動きが対ランドにおいても見られ、一時的にドル円におけるドル安とのスピード差で高値をわずかに更新する動きになったという印象です。週を通してみるとドルランドもドル円もほぼ同じペースでドル安、そして週末に向けてややドルが買い戻されています。結果としてランド円は高値圏での膠着が続き、値幅も狭い状態が続いていたということになりました。
今週も南ア関連の経済指標はありますが、それ以上に中国の貿易収支や1〜3月期GDPといった数字が南アの最大の貿易相手国であることから今後のランドの動向に影響が出てくる可能性があります。特にGDPは予想が前年比で+18.8%とかなり強い数字となっていますので、多少の違いがあったとしても大きなプラスであれば南アにとっても好材料、ランドも上昇につながりやすいというシナリオを描きやすいでしょう。
ただ中国GDPは金曜の東京11時の発表のため、逆にそれまでは動きにくくなってくるという展開が予想されます。ということで早速ですが今週はテクニカルを中心に見ていきます。
まず先週も見たランド円の週足です。
青いラインのサポートと上側はピンクのラインで構成される上昇ウェッジを抜け始めてきましたが、2週連続で上ヒゲでのトライに留まり今週はまだこのウェッジの内側での動きとなっています。方向的には2019年末の高値を視野に入れていますが、何かきっかけが欲しいところです。
ドルランドの週足も見てみましょう。
ドルランドはコロナショック後のドル高値からピンクの平行線で示した下降チャンネルの中でドル安・ランド高のトレンドが継続しています。また青いサポートラインは2019年からのサポートラインとなっていますが、年初来安値を明確に更新する動きとなれば同時にこのサポートも下抜ける展開につながってきそうです。今週はこのサポートが14.290水準に位置していますので、まずは同水準がターゲット、そして2019年12月の13.930レベルと14.0の大台を下回る動きにつながっていくかどうか、14.0の大台をトライするようであればランド円も2019年12月高値の7.81レベルを目指す流れになってきそうです。
現在の強い地合いが継続し、中国GDPも強いようであれば、来週以降4月中にもこれらのランド高水準を試しに行く可能性は十分にありそうです。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
色々なラインがあってわかりにくいのですが、先週の高値は3月8日安値を起点とした上昇N波動(ピンク)の78.6%(61.8%の平方根)エクスパンションとなる7.59と一致したことからテクニカルにはいったん反転しても妥当な水準です。ただ上昇トレンド自体には変化が無いことを考えると3月25日安値と先週高値の61.8%押しとなる7.40はサポートとなりやすいでしょう。
今週は先週のレンジが狭かったこともあって、やや下押しをした後に再び上昇トレンドに回帰する流れを考え、7.40レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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