南アランド週報:『年初来高値を更新。約1年2ヵ月ぶり高値圏へ』(4/10朝)

南アフリカランド円相場は昨年4/23に記録した安値5.60円をボトムに反発に転じると、今週前半(4/6)にかけて一時7.60円まで急伸しました

南アランド週報:『年初来高値を更新。約1年2ヵ月ぶり高値圏へ』(4/10朝)

『年初来高値を更新。約1年2ヵ月ぶり高値圏へ』

〇今週の南ア円1年2か月ぶりの7.61まで上昇、7.50付近での越週
〇世界的リスク選好ムード、南ア指標好調等が支援
〇南ア円テクニカルには200日線を上抜ける等地合い強くファンダメンタルズもサポート材料増える
〇来週は南ア、中国の小売売上高等注視
〇南ア円堅調推移がメインシナリオ、来週の予想レンジ(ZARJPY):7.40ー7.70

今週のレビュー(4/5−4/9)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.54円で寄り付いた後、@世界的に広がるリスク選好ムードや、A米長期金利の急低下(対ドルでの南アランド上昇)、B南ア経済指標の良好な結果(南ア3月製造業PMIや南アSACCI景況感指数など)が支援材料となり、週前半にかけて、昨年1/23以来、約1年2ヵ月ぶり高値となる7.61円まで急伸しました。しかし、ボリンジャーバンド上限や、オシレータ系インジケータの過熱感、週足ベースの200MAが続伸を阻むと、C新型コロナウイルスの感染拡大(南ア変異株へのワクチン効果の乏しさ)や、D南ア2月製造業生産の冴えない結果(結果▲1.2%、予想+0.4%、前回+0.5%)が重石となり、週末にかけて、7.49円まで反落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、結局7.50円前後での越週となっております。

来週の見通し(4/12−4/16)

南アフリカランド円相場は昨年4/23に記録した安値5.60円をボトムに反発に転じると、今週前半(4/6)にかけて一時7.60円まで急伸しました(上昇トレンドが約1年間続いている状態)。この間、一目均衡表転換線や基準線、200日移動平均線を上抜けした他、日足・週足共に強い買いシグナルが点灯するなど(一目均衡表三役好転)、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております。目先は週足ベースの200MA(7.58円)を終値ベースで上抜けられるか否かに注目が集まります(今週は一時突破するも維持できず結局反落)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@米早期テーパリング観測の後退(米長期金利低下→ドル安→商品市況上昇→新興国株・新興国通貨上昇)や、Aグローバルに広がるリスク選好ムード(株式市場の堅調推移。国際通貨基金は南アフリカの経済成長見通しを2.8%から3.1%へ上方修正)など、南アランドの上昇を意識させる材料が増えつつあります(但し、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が市場の焦点となる場合や、米早期テーパリング観測が再燃する場合などには、南アランドに一時的に強い下押し圧力が加わる恐れあり)。

以上の通り、南アランド円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、更なる上昇が期待されます。米長期金利の動向(4/13の米3月消費者物価指数や米当局者発言、米債入札に注目)や、商品市況の値動き(特にプラチナ価格)、新型コロナウイルス第3波に関するヘッドライン、南アフリカの主要経済指標の結果(4/14の南ア2月小売売上高)、中国の主要経済指標の結果(中国第1四半期GDPや3月小売売上高など)を睨みながらも、当方では、南アランド円相場の堅調推移をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.40ー7.70

注:ポイント要約は編集部

『年初来高値を更新。約1年2ヵ月ぶり高値圏へ』

南アランド円日足

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