NY休場もあり売買手控え、基本はレンジか(21/2/15)

週明け15日の東京市場はドルが小じっかり。大きな意味ではレンジ内だが、再び105円台を回復している。

NY休場もあり売買手控え、基本はレンジか(21/2/15)

NY休場もあり売買手控え、基本はレンジか

〇ドル円、105円台を中心として極めて狭い一進一退に終始
〇ビットコインは大幅続伸、一時5万ドルに接近する
〇ブリンケン米国務長官が3月中下旬に日本や豪州などの歴訪を検討
〇中国とNYが休場で新規材料に欠け、基本的にはレンジ取引
〇この後の欧米時間はイタリア、スペインなどの欧州情勢に要注意
〇短期的には21日線と200日線に挟まれた値動きが続く展開
〇ドル/円予想レンジは104.80-105.50

<< 東京市場の動き >>

週明け15日の東京市場はドルが小じっかり。大きな意味ではレンジ内だが、再び105円台を回復している。

先週末は、「内乱扇動」の疑いで弾劾訴追されていたトランプ氏だが、有罪に必要な3分の2となる議員票は獲得できず「無罪」が確定。そうしたなか、金融市場では暗号資産ビットコインは大幅続伸、一時5万ドルに接近する局面も観測されていた。
ドル/円は寄り付いた104.85-90円を日中安値にドルが強含み。一時105.15円前後まで上値を広げる局面も。しかし、引き続き中国が旧正月で休場にあたるうえ、NYがプレジデントデーで休場となることもあってか、積極的な動意には乏しい。午前中にレンジの上下を達成したあとは105円台を中心として極めて狭い一進一退に終始。16時現在では105.10-15円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米政治情勢」と「東北地方の地震」について。
前者は、先週末オンライン方式で実施されたG7財務相・中銀総裁会議でイエレン米財務長官が外交デビュー。「国際的な関与を深め、同盟を強化することを優先する」などと述べ、米国第一主義を掲げていたトランプ前政権との違いを改めて示していた。そうしたなか、議長国である英国が「19日にG7首脳によるオンライン会談を開く」方針を掲げたが、バイデン氏は早速出席の意向を明らかにしている。こちらの外交デビューにも注目だ。なお、それとは別にブリンケン米国務長官が3月中下旬に日本や豪州などの歴訪を検討している、と報じられていた。

対して後者は、東日本大震災から10年目にあたるなか、日本時間13日深夜、宮城県と福島県で震度6強を観測する地震が発生したことが思惑を呼ぶ。しかし、大きな被害はなく、東証なども週明け通常通りの営業となった(ただ実際にフタを開けたら、取引そのものに影響はなかったが、システムの一部に障害が発生している)。とはいえ、しばらくのあいだは余震に要注意で、状況次第で金融取引に影響も。

<< 欧米市場の見通し >>

本日の東京時間はややドル高方向に振れたものの、短期的なレンジである104.42-105.76円のちょうど中間地点といったところ。依然として方向性はハッキリしないと言えそうだ。このあとロンドンをはじめとする欧州市場がオープンするが、NYは前述したようにプレジデントデーで休場となる。新規材料に欠けることもあり、基本的にはレンジ取引。東京時間同様に105円台を中心としたレンジ取引がいましばらく続く展開も取り沙汰されていた。
このあとの欧米時間は、NY休場となるなか、材料的にも欧州情勢に要注意か。為替市場もユーロ主導の展開をたどる可能性もないではない。とくに気になる要因は次の2つで、すなわち「正式に発足したドラギ・新伊内閣の行方」と、14日に実施されたスペイン・カタルーニャ州議会選で「州の独立を目指す勢力が過半数の議席を再び確保する見通し」になったこと。ともに、それぞれが今後の金融市場でも思惑を呼び、市場の波乱要因となっても不思議はないだろう。

テクニカルに見た場合、ドル/円は105.55-60円に位置する移動平均の200日線が上値を阻んでいる反面、下値は少しずつレベルを切り上げている21日線に支えられ、ドルはじり高推移となっている。つまり、移動平均の観点でいえば、短期的には21日線と200日線に挟まれた値動きが続く展開を否定できず、中期的にはそのどちらを「しっかり」と抜けていくのか、方向性が注視されているようだ。個人的には上方向にバイアスがかかると予想しているのだが、果たして結果は如何に。

材料的に見た場合、中長期的には領有権や人権問題などで様々な対立を抱える「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「トルコ情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料として、目立った米経済指標の発表のほか、欧米要人による講演などの予定もとくには観測されていない。そうした意味では動きにくそうな雰囲気。ただ、読売新聞が報じた「日イラン防衛相による電話会談」などには一応注意しておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは104.80-105.50円。本日東京高値の105.15-20円をめぐる攻防をまず注視。超えれば移動平均の200日線、そして直近高値の105.76円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、東京安値の104.85-90円が一応のサポート。ただ、意味のあるものとなると21日線が位置する104円半ばか。いずれにしても、ドルの下値は堅そうだ。

NY休場もあり売買手控え、基本はレンジか

ドル円日足



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