トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「週足のテクニカルで示された各水準を参考にして、14.10レベルをサポートに14.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が14.31レベル、高値が14.96レベルと、予想よりもかなりトルコリラが強い動きを見せた一週間となりました。
先週のトルコリラ円はドル円がテクニカルにドル高の動きを継続する流れの中でドルトルコリラではドル安トルコリラ高の動きを継続したことで、それぞれがトルコリラ円上昇を強める結果となりました。トルコリラに関してはトルコ中銀に対する信頼が買い戻しを進めていると言えます。先週のニュースではありませんが、トルコ中銀総裁はインフレ率が抑えられるまで引き締めを継続する姿勢を示しました。
そして先週5日にも同様の発言をロイターに対して行い、利下げを議題に挙げるのは今年のかなり先になるまで不可能と、少なくとも年後半以降までは引き締めが続くであろう見解を示しました。今後のエルドアン大統領との関係がどうなるかまではわかりかねますが、現在のトルコリラ高の動きを考えるとエルドアン大統領もすぐに更迭といった動きはしないと思われます。
今週はトルコの材料としては失業率と鉱工業生産がありますが、どちらもよほど変な数字が出なければ今のトルコリラ高を変えるほどの動きにはならないと言えるでしょう。
チャートも見てみましょう。いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
これまでのラインは全て消して、ここ1週間強の上昇チャンネル(ピンク)を引いてみました。値幅的には狭いので上下に抜けることはありそうですが、方向感としてはいいところでしょう。15円の大台も視野に入ってきていますが、15円台ではいったん短期トレーダーの利食いも出てくるでしょう。
ただ下値も限定的となるでしょうから先週後半の安値圏をサポートと考え、今週は14.60レベルをサポートに15.20レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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