ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、高値7.09レベルとなり年初来高値を更新
〇ランドと円が対ドルで逆の動きを辿り、ランド円は昨年12月高値にほぼ並ぶ
〇週明け早朝のランドはギャップダウンしてスタートするも、週末の水準へと戻す動き
〇堅調な株式市場の動きはリスクオンの流れで新興国通貨のクロス円には好材料
〇今週は6.95レベルをサポートに7.20レベルをレジスタンスとする
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「ランド以上にドル円の影響が強そうではありますが、6.80レベルをサポートに7.05レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.88レベル、高値が7.09レベルとなり年初来高値を更新、思った以上にランド高の一週間となりました。
先週のランドは、ランド要因としてはこれまでの感染対策として実施されていた警戒レベル3は変更しないものの制限を一部緩和するとの発表が1日にラマポーザ大統領により行われました。これは前の週に比べ新規感染者数が半減したため、夜間外出禁止時間の短縮、一定人数までの集会許可、店舗の営業時間の延長、酒類の販売再開が含まれ即日実施されました。
このニュースによってランドは対ドルでランド高となるいっぽうで、ドル円は主要通貨におけるドル高の動きから105円台半ばまで円安が進んだことで、それぞれがドルで逆の動きを辿り金曜にはランド円が高値7.09レベルと昨年12月高値の7.10レベルにほぼ並ぶ動きを見せました。
週末には英国アストラゼネカのワクチンが南ア変異種には効果が少ないと発表されたことで、週明け早朝のランドはギャップダウンしてのスタートを切りましたが、すぐに週末の水準へと戻す動きとなっています。ワクチンに関しては南ア変異種に対応したワクチンが出荷されるには半年程度かかるとされてはいるものの、一時期のような感染拡大危機は乗り越えたという判断でしょう。しかし制限緩和が今後どのような影響を与えるのかは注意深く見守る必要があります。
材料的には今週は特に影響を与えるようなものはありませんが、堅調な株式市場の動きはリスクオンの流れでランド円といった新興国通貨のクロス円には好材料となりそうですから、12月高値をトライしてどこまで上がるのかをテクニカルに見てみましょう。
昨年12月高値を超えると目立ったレジスタンスがありませんので、今週はまずは週足チャートから見ていきましょう。
長期的にはピンクの平行線で示した上昇チャンネルの中での動きで、2019年12月高値と2020年安値との78.6%(61.8%の平方根)戻しとなる7.33が値幅観測的なターゲットとなります。さすがに今週中にそこまで上がるとは考えませんが、コロナショック前の水準でもあり中期的なターゲットとしては妥当な水準だと言えます。
いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
これまで見ていた上昇チャンネル(青)は既に上限に達していることや、12月高値までわずかに迫っていることから目先はピンクの平行線の中での上昇トレンドと見ることも出来ますが、さすがに値幅が狭すぎますので、先週木曜の押し6.95レベルを押しと考えるとよさそうです。
今週は昨年12月高値を上抜ける可能性が高く、6.95レベルをサポートに7.20レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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