南アランド週報:『約1年ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア1月CPIがメインイベント』(2/13朝)

今週の南アフリカランド円相場は、7.10ー12円エリアのレジスタンスを上抜けすると、週末にかけて、約1年ぶり高値となる7.22円まで急伸しました。

南アランド週報:『約1年ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア1月CPIがメインイベント』(2/13朝)

『約1年ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア1月CPIがメインイベント』

〇南ア円週初アストラゼネカワクチンの南ア変異種への効果乏しく7.03に下落
〇その後世界的リスク選好、南ア指標改善等に1年ぶり高値7.22まで上昇、そのまま高値圏で推移
〇テクニカルにはパーフェクトオーダー、三役好転、バンドウォークが全て点灯、南ア円上昇地合い
〇ファンダメンタルズもアストラゼネカに変わるJ&Jワクチン切り替え等で改善
〇2/17発表予定の南ア1月CPIに注目
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.05ー7.35

今週のレビュー(2/8−2/12)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.08円で寄り付いた後、@英アストラゼネカ社と英オックスフォード大学が共同開発した新型コロナワクチンの南アフリカ変異種への効果が乏しかったことを嫌気する形で、週明け早々に週間安値7.03円まで下落しました。しかし、心理的節目7.00円や、一目均衡表雲上限6.99円をバックに下げ渋ると、Aテクニカル的な地合いの強さや、B世界的なリスク選好ムード、C南ア国保健省・関係筋による上記@の代替案として米ジョンソン・エンド・ジョンソンとの協力関係を強化するとの報道、

D南ア経済指標の力強い結果(1月SACCI景況感指数、12月鉱業生産、12月製造業生産が軒並み市場予想を上回る好結果)、E市場参加者にレジスタンスとして注目されていた7.10ー7.12エリアを上抜けたことに伴うロスカット(レジスタンスをバックに戻り売りを続けていた勢力によるストップBUY)が支援材料となり、週末にかけて、昨年2/27以来、約1年ぶり高値となる7.22円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間2/13午前6時00分現在)では7.21円前後で推移しております。

来週の見通し(2/15−2/19)

今週の南アフリカランド円相場は、7.10ー12円エリアのレジスタンス(昨年12/18から12/29にかけて8営業日連続で上値を抑えられた強力なレジスタンス)を上抜けすると、週末にかけて、約1年ぶり高値となる7.22円まで急伸しました。強い買いシグナルを示唆するパーフェクトオーダーや一目均衡表三役好転、バンドウォークが全て点灯するなど、テクニカル的に見て、更なる上昇を期待させるチャート形状となっております。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ国内における新型コロナウイルスの減少ムードや、A上記@を背景としたロックダウンの緩和期待、B南アフリカ経済指標の良好な結果、C新型コロナワクチンの接種開始報道(英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの利用は見送るも、代替案として米ジョンソン・エンド・ジョンソン製ワクチンの接種を今月半ばより開始する見通し)など、南アランド円相場の上昇を想起させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の続伸をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は2/17に予定されている南ア1月消費者物価指数や、南ア12月小売売上高に注目が集まります。特に前者については、南アフリカ中銀のインフレターゲットである3%ー6%の範囲内におさまった場合、前回同様、追加緩和観測の後退を通じて、南アランドを押し上げる要因となり得ることから、注意が必要でしょう(反対に3%を割り込んだ場合は、追加緩和期待を通じて南アランドの売り要因に)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.05ー7.35

注:ポイント要約は編集部

『約1年ぶり高値圏へ急伸。来週は南ア1月CPIがメインイベント』

南アフリカランド円日足

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