『約1ヵ月ぶり高値圏へ急伸。新型コロナワクチンの到着が支援材料』
〇南ア円国内外のリスクセンチメント改善に7.10まで急伸
〇テクニカルには三役好転、パーフェクトオーダー、バンドウォーク等地合いの強さ印象付ける
〇ファンダメンタルズもコロナ感染減少基調、ロックダウン一部緩和等サポート材料多い
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.95ー7.25
今週のレビュー(2/1−2/5)
今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初6.90円で寄り付いた後、早々に週間安値6.88円を示現しました。しかし、一目均衡表基準線や転換線に続落を阻まれると、@ラマポーザ南ア大統領がロックダウンレベルを3に据え置きつつも、行動規制の内容を一部緩和したこと(夜間外出禁止時間の緩和や、集会の限定的許可、店舗の午後10時までの営業許可、酒類の店頭販売再開など)や、A英アストラゼネカ製の新型コロナワクチン100万回分が到着したこと(新型コロナウイルスの収束期待→南ア経済に対する楽観的な見方)、Bテクニカル的な地合いの強さ、C世界的なリスク選好ムード(南アフリカ株の堅調推移)が支援材料となり、週末にかけて、約1ヵ月ぶり高値(昨年12/29以来)となる7.10円まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間2/6午前5時20分現在)では7.09円前後で推移しております。
来週の見通し(2/8−2/12)
今週の南アフリカランド円相場は、週末にかけて、約1ヵ月ぶり高値7.10円まで急伸しました。この間、一目均衡表基準線や転換線を上抜けした他、強い買いシグナルを示唆する三役好転やパーフェクトオーダー、ボリンジャーバンド上限に沿って上昇を続けるバンドウォークも点灯するなど、テクニカル的に見て、地合いの強さを印象付けるチャート形状となっております。目先は、昨年12/18に記録した約10ヵ月ぶり高値7.12円を試すシナリオが想定されます。
ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ国内における新型コロナウイルスの減少基調(ラマポーザ大統領は2/1に行われた国民演説の中で、国内の直近7日間の1日当たり平均新規感染者数が前週の約1万人から約5,500人へ大幅減少したと発表)や、A上記@を受けたロックダウンの一部緩和(南ア経済の持ち直し期待)、Bワクチン到着に伴う楽観ムード(早ければ来週から接種開始)など、南アランドの上昇を想起させる材料が増えつつあります。
以上を踏まえ、当方では、南アランド円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は2/10に予定されている南ア1月SACCI企業景況感指数や、2/11の南ア12月製造業生産に注目が集まります。予想を上回る良好な結果が示されれば、昨年12月に8営業日連続(12/18ー12/29)で上値を抑えられた強力なレジスタンス(7.10ー7.12)を突破する可能性もあり、アップサイドリスクに注意が必要でしょう。
来週の予想レンジ(ZARJPY):6.95ー7.25
南アフリカランド円日足
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