ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値6.73レベル、高値6.99レベルとランド高の一週間
〇新型コロナ新規感染者数は1月上旬にピークをつけ現状は減少しつつある状況
〇今週は28日にPPI(予想+3.1%)、29日に貿易収支(予想+300億ランド)発表
〇バイデン大統領の対中政策強硬路線発言で、バイデン政権は好材料から外れている印象
〇今週は6.73レベルをサポートに、6.98レベルをレジスタンスとする週と見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「政策金利が予想通りに現状維持となれば買い戻しにつながる可能性が高いものの、基本的に前週のレンジの中での動きを考え、6.65レベルをサポートに6.85レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.73レベル、高値が6.99レベルとなり、思ったよりもランド高の一週間となりました。
先週のランドは、利下げ思惑もやや増えてはいたものの、コンセンサス通りとなるのではとの見方が広がりイベントを前にランド買いが広がりました。前日のCPIも予想通りとなり、政策金利も現状維持の3.5%となったことで一時ランド円は6.99レベルの高値をつけたものの7円の大台乗せにはならず、同日21日には閣僚が新型コロナに感染して死亡したとの発表も嫌気され、6.81レベルへと押して引けました。
南アフリカでは変異種が広がっていることから、これまでもコロナ関連のニュースには敏感になっていましたが、閣僚もこれまでに6人が感染し初めての死者が出たことが嫌気されたと言えるでしょう。金融政策決定イベントが終わり改めて南アフリカ国内における新型コロナの影響に注目が集まった格好ですが、同国の新規感染者数自体は1月上旬にピークをつけ現状は減少しつつある状況です。
しかし、南アフリカの変異種は感染拡大の強さが50%程度強いと言われていることや、従来型の感染者が再感染する可能性やワクチンの有効性低下など様々な懸念が挙げられていて、実際にはまだわかっていないことが多いため、同国でのワクチン接種拡大とともに今後の状況が注目されるところです。
今週の南ア国内の材料としては28日のPPI(予想+3.1%)、29日の貿易収支(予想+300億ランド)がありますが、政策金利が現状維持となった直後でもありPPIの影響は限定的、貿易収支も予想から大きく外れなければ市場に大きな影響を与えることはないと考えられます。
また、以前はバイデン政権は親中で中国を最大の貿易相手国とする南アにとっては好材料とされていましたが、バイデン大統領が就任直後から対中政策を軟化させず強硬路線と取れる発言をしていることもあって、今のところバイデン政権はいったん材料から外れている印象です。
テクニカルにも見ていきましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
先週前半の上昇でこれまでの下げにいったんストップはかかりましたが、7円の大台に乗せられずに反落したことから12月下旬からのレジスタンスライン(太いピンク)が有効であると考えられます。また短期的には先々週からの上昇チャンネル(ピンクの平行線)を考えることも出来ますが、サポートに近すぎて動き次第ではすぐに下抜けすることとなります。
下値についてはサポートよりも先週の安値圏を考えておいた方が妥当に思えます。今週はイベントが経過した後のもみあいを考え、6.73レベルをサポートに、6.98レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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