ランド円レポート月曜版(2021年1月25日)

先週のランドは、利下げ思惑もやや増えてはいたものの、コンセンサス通りとなるのではとの見方が広がりイベントを前にランド買いが広がりました。

ランド円レポート月曜版(2021年1月25日)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、安値6.73レベル、高値6.99レベルとランド高の一週間
〇新型コロナ新規感染者数は1月上旬にピークをつけ現状は減少しつつある状況
〇今週は28日にPPI(予想+3.1%)、29日に貿易収支(予想+300億ランド)発表
〇バイデン大統領の対中政策強硬路線発言で、バイデン政権は好材料から外れている印象
〇今週は6.73レベルをサポートに、6.98レベルをレジスタンスとする週と見る

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「政策金利が予想通りに現状維持となれば買い戻しにつながる可能性が高いものの、基本的に前週のレンジの中での動きを考え、6.65レベルをサポートに6.85レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.73レベル、高値が6.99レベルとなり、思ったよりもランド高の一週間となりました。

先週のランドは、利下げ思惑もやや増えてはいたものの、コンセンサス通りとなるのではとの見方が広がりイベントを前にランド買いが広がりました。前日のCPIも予想通りとなり、政策金利も現状維持の3.5%となったことで一時ランド円は6.99レベルの高値をつけたものの7円の大台乗せにはならず、同日21日には閣僚が新型コロナに感染して死亡したとの発表も嫌気され、6.81レベルへと押して引けました。

南アフリカでは変異種が広がっていることから、これまでもコロナ関連のニュースには敏感になっていましたが、閣僚もこれまでに6人が感染し初めての死者が出たことが嫌気されたと言えるでしょう。金融政策決定イベントが終わり改めて南アフリカ国内における新型コロナの影響に注目が集まった格好ですが、同国の新規感染者数自体は1月上旬にピークをつけ現状は減少しつつある状況です。

しかし、南アフリカの変異種は感染拡大の強さが50%程度強いと言われていることや、従来型の感染者が再感染する可能性やワクチンの有効性低下など様々な懸念が挙げられていて、実際にはまだわかっていないことが多いため、同国でのワクチン接種拡大とともに今後の状況が注目されるところです。

今週の南ア国内の材料としては28日のPPI(予想+3.1%)、29日の貿易収支(予想+300億ランド)がありますが、政策金利が現状維持となった直後でもありPPIの影響は限定的、貿易収支も予想から大きく外れなければ市場に大きな影響を与えることはないと考えられます。

また、以前はバイデン政権は親中で中国を最大の貿易相手国とする南アにとっては好材料とされていましたが、バイデン大統領が就任直後から対中政策を軟化させず強硬路線と取れる発言をしていることもあって、今のところバイデン政権はいったん材料から外れている印象です。

テクニカルにも見ていきましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円レポート月曜版

先週前半の上昇でこれまでの下げにいったんストップはかかりましたが、7円の大台に乗せられずに反落したことから12月下旬からのレジスタンスライン(太いピンク)が有効であると考えられます。また短期的には先々週からの上昇チャンネル(ピンクの平行線)を考えることも出来ますが、サポートに近すぎて動き次第ではすぐに下抜けすることとなります。

下値についてはサポートよりも先週の安値圏を考えておいた方が妥当に思えます。今週はイベントが経過した後のもみあいを考え、6.73レベルをサポートに、6.98レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。

注:ポイント要約は編集部

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る