ドル円 米株休場などで動きにくいか、基本は様子見(1/18夕)

18日の東京市場は、引き続きレンジ取引。103円後半、25ポイント程度の上下動で依然として方向性は乏しい状況だ。

ドル円 米株休場などで動きにくいか、基本は様子見(1/18夕)

米株休場などで動きにくいか、基本は様子見

〇ドル円、103.90-95へと値を上げるも104円に届かず103.65-70へ振り落とされ低位揉み合いに
〇英政府が先週末に2021年G7サミットを英南西部コーンウォールで開くと発表
〇バイデン氏が就任当日にパリ協定復帰など10数本の大統領令署名、と大きな政策転換へ
〇オランダの税務当局が約1万世帯から育児手当を不当に返還させていたことが発覚しルッテ内閣が総辞職
〇本日は米株式市場が休場の為米経済指標などの発表は見当たらず、ベイリー英中銀総裁の講演内容に注視
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ103.40-104.10

<< 東京市場の動き >>

18日の東京市場は、引き続きレンジ取引。103円後半、25ポイント程度の上下動で依然として方向性は乏しい状況だ。

先週末は、英政府が「議長国を務める2021年のG7サミットを、6月11-13日に英南西部コーンウォールで開く」と発表し話題に。2年ぶりの対面開催になる。また、米紙が「バイデン氏、就任初日に『パリ協定』復帰など十数本の大統領令署名」と報じ、大きな政策転換の行われることが思惑を呼んでいたようだ。
そうした状況を踏まえ、ドル/円は103.80円前後で寄り付いたのち、日中高値である103.90-95円へと小幅に値を上げるも104円にはとどかず。そののち、103.65-70円へと振り落とされると、終盤にかけては低位揉み合いをたどっている。16時現在ドル/円は103.70-75円で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米政治情勢」と「欧州政治情勢」について。
前者は、20日の「新米大統領就任式」を控え、早くも首都ワシントンが厳戒態勢に入ったようだ。たとえば、「州兵2万5000人が導入される」などといった報道も。そうしたなか、かねてから就任式に出席しないと公言していたトランプ氏は、「就任当日にフロリダ別荘へ出発する」ことが明らかになったほか、前述した米紙NYタイムズ紙による今後の展望報道、さらにWSJ紙も「イエレン新財務長官は競争優位性のため弱いドルを目指すことはしないと明らかにする見通し」と指摘し、市場筋のあいだで話題となっていた。

対して後者は、オランダでルッテ内閣が総辞職。税務当局が約1万世帯から育児手当を不当に返還させていたことが発覚し、責任を取った格好になる。一方、ドイツではメルケル首相が所属する与党・キリスト教民主同盟(CDU)の党首選が実施され、ラシェット州首相が新党首に選ばれ、メルケル氏の後継者として事実上確定した。米国の政治情勢ばかりに目が向きがちだが、英国を含めて要注意とされる欧州諸国も決して少なくない。

<< 欧米市場の見通し >>

先週のドル/円相場は週間を通して1円も動かなかったが、その流れを今週も取り敢えず継いでいるようで、いまだ積極的な動意に欠ける。本日は「キング牧師の誕生日」で、為替市場は辛うじてオープンするものの、米株市場などは休場だ。油断は禁物ながら、基本的にはこのあとの欧米時間にかけてもドル/円はレンジ取引をたどる公算が大きいのかもしれない。

そうしたなか、足もとは引き続き「新型コロナとワクチン接種」に関するニュースに注意を払いつつ、「新米大統領就任式」を中心とした米政治情勢に要注意。後者については、再三再四指摘しているように、「大統領就任式にあわせたトランプ支持者による実力行使決行」が取り沙汰され、大規模な州兵などが投入されるという事態になっている。また、何事もなく就任式を終え、バイデン氏が米大統領に就任したとしても、新政権は対中などでそれまでの政策を一変させることをすでに公言しており、一時的にせよ混乱に陥ることは必須の情勢だ。予断は許さない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は移動平均の21日線と90日線に挟まれたおよそ1円程度のレンジ取引。短期的には、いま少しレンジ取引をたどる可能性を否定出来ないものの、週末にかけては先のレンジが少しずつ狭まっていくこともあり、どちらかに抜けていくことが期待されている。どのタイミングで、どちらの方向に抜けていくのか、その方向性に注目だ。

材料的に見た場合、中長期的には再び激化の兆しのうかがえる「米中の対立」やそれだけにとどまらない「様々な中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種など」、「バイデン次期米大統領による政権運営とトランプ政権末期の動静」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、「キング牧師の誕生日」で米株市場などが休場となることもあってか、目立った米経済指標の発表や要人の講演などが見当たらない。ドル/円については動きにくそうだが、実施されるベイリー英中銀総裁の講演内容によっては、ポンド相場が波乱含みとの一部指摘も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは103.40-104.10円。本日東京高値の103.90-95円が目先の抵抗で、上抜けると先週示現した104.20円や104.40円などが視界内に入ってくる。
対するドル安・円高方向は、短期的に2度下げ止まっている103円半ばが最初のサポート。割り込むようだと目先安値102.60円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%戻しにあたる103.30円、103円レベルがターゲットとなる。

米株休場などで動きにくいか、基本は様子見

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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