ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「テクニカルに半値押しのターゲットに近い6.55レベルをサポートに、前週後半の高値圏となった6.85レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が6.64レベル、高値が6.88レベルと、ランド円は下値をトライしても抜けず、その後の戻しも弱く、と狭い値幅での取引となりました。
先週のランドは、週初こそ前週までの売りが先行し、一時6.64レベルと前週安値を下回る動きとなりましたが売り圧力も強くなく、その後は買い戻しが見られる中で13日にはラマポーザ大統領がワクチン2.7億回分の確保を発表したことも買いを後押しする格好で6.88レベルまで戻しました。しかし、前週後半も戻し高値が6.88でその後反落に転じたことから、6.88で上昇が止まったことを確認し週末に向けては改めて売りが出る格好となりました。
今週は各国の中銀会合が目立ちますが南アフリカも中銀会合が21日に実施されます。現在の政策金利は3.5%でコンセンサスは現状維持ですが、どうも先週あたりから利下げをするのではないかという見方も出始めてています。可能性としては低いとは思うものの、前日20日に発表されるCPIが予想(3.1%)よりも弱く3%を割る場合には3.25%への利下げの可能性が高まり、ランド売りに繋がる可能性があります。
テクニカルにも見てみましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
いったん、これまでの各ラインを消して先々週の高値と先週高値を結んだレジスタンスラインとそれに平行なラインによる下降チャンネルを想定してみました。上限に近い感じはしますが、多少でも利下げ思惑があることから今週もランド円の上値は重たくなりがちと見てよさそうです。
ただ、先週安値を割り込んで一段安となるには実際に利下げが無いと難しそうですし、予想通りに現状維持となれば買い戻しにつながる可能性が高いでしょう。ここでは、レジスタンスラインを多少は上抜けても基本的に先週のレンジの中での動きを考え、6.65レベルをサポートに6.85レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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