トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値13.79レベル、高値14.12レベルと狭い値幅での取引に
〇リラ売りが対ドル対円ともに先行、買い戻し材料もあり14.10まで戻した後安値圏に下押して引ける
〇過去2回利上げが続いたトルコ中銀の会合は今回は現状維持との見方に
〇利上げを行うならトルコリラ高に繋がるか
〇今週は13.60レベルをサポートに14.05レベルをレジスタンスとする週と見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「上昇チャンネルを下抜けたことから短期的な高値は既に見たと考え、また下値はテクニカルな観点から半値押しに重なる13.60レベルをサポートに14.10レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が13.79レベル、高値が14.12レベルとなり、思った以上に狭い値幅での取引が続きました。
先週のトルコリラは、前週に目先の高値をつけたと考える市場参加者も多かったことからトルコリラ売りが対ドル、対円ともに先行しました。その後前週安値を下回らなかったことから買い戻しも出て、14日から新型コロナのワクチン接種が大規模に行われるとのニュースもトルコリラ買い戻しの材料となり14.10レベルまで戻したものの月曜高値を抜けられず安値圏に下押ししての引けとなりました。
基本的には今週トルコ中銀の政策金利の発表もあり、高値圏で上下ともに動きにくいといった地合いが続いたと言えますが、今週のトルコ中銀の会合も過去2回利上げが続いたことから、今回の会合では現状維持という見方がコンセンサスとなっています。仮に利上げを行うとなればトルコリラ高に繋がりそうではあるものの、逆に利上げの効果に疑問も出てくるという逆効果にもなりかねないため、2月3日に発表予定のCPIの結果を見てからということになるかと思われます。
そうなると、あとはテクニカルな要因が大きくなってくるのですが、トルコリラの昨年12月以降の動きを見ると、テクニカルには高値圏からの反落懸念が出そうなチャートとなっていますので、まずはトルコリラ円の日足チャートをご覧ください。
12月中旬からの上昇後に水色の点線で示したヘッド&ショルダー型の反転パターンを形成中です。前週と先々週の安値が13.80レベルですから、同水準を明確に下抜けて13.75レベルをつけてくると一段安の黄色信号が出てきます。現状はまだかろうじて維持してはいるものの、個人的には高値からの調整が先行しやすい地合いになってきたという見方をしたいところです。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
4時間足チャートだと横に広がったチャートであまりヘッド&ショルダーっぽく見えませんが、高値の両側に低い高値を持つパターンであることは間違いありません。先週書いた通りですが、12月中旬安値と1月高値との半値押しにあたる13.59を試しに行きやすいと考えられます。
今週は上記テクニカルなターゲットと重なる13.60レベルをサポートに、上値は14円の大台超えでは売りが出やすくなると見て14.05レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.01.19
トルコリラ円 21日の中銀金融政策決定会合迫る中、大統領の高金利嫌悪発言が重石に(21/1/19)
トルコリラ円は1月18日夕刻に13.74円まで下落して1月7日高値14.25円以降の安値を更新した。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.01.18
トルコリラ円見通し 14円を挟んだ高値圏持ち合い、21日の中銀金融政策発表に注目(21/1/18)
14日深夜高値14.10円から失速して15日深夜には13.81円まで下落して13日昼安値を割り込んだ。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。