ランド円ショートコメント(2020年6月1日)

安値が6.08レベル、高値6.23レベルと、かなり狭いレンジではあったものの6円の大台をトライする動きも見られず、材料に比べると強い値動きを見せた一週間となりました。

ランド円ショートコメント(2020年6月1日)

ランド円ショートコメント

〇先週のランド円レンジ6.08-23、材料の割には強い
〇今週から南アの大半の企業で活動が再開されることを好感した動きか
〇米中対立激化は中国を最大の貿易相手国とする南アにとって当面悪材料
〇大台6.00レベルをサポートに、先週高値6.23レベルをレジスタンスとする週
〇今週は目先高値を見た後の下押し調整入りやすい、6.00をサポート、6.23をレジスタンスとする週か

まず、先週の振り返りですが、ランド円は「前週の上げに対する調整が入りやすいと見て、5.95レベルをサポートに、6.20レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは安値が6.08レベル、高値6.23レベルと、かなり狭いレンジではあったものの6円の大台をトライする動きも見られず、材料に比べると強い値動きを見せた一週間となりました。

先週のランドは、目立った材料では無いものの南アフリカにおいては一時期の新型コロナウイルス感染者急増の時期から着実に回復し、今週からウイルス警戒レベル4から3に変更されることで大半の企業において活動が再開されることを好感した動きと言えそうです。しかし、いっぽうでは中国全人代における香港への国家安全法施行が6月中にも行われることから米中対立激化の懸念もあり、中国を最大の貿易相手国とする南アフリカにとっては、当面は悪材料として考えざるを得ません。

実際に、木曜の全人代で採択されて以降のランドは対ドル、対円ともに弱含みの展開を続けています。今週は南ア国内での目立った材料はありませんが、金曜のトランプ大統領の香港への制裁自体は軽かったものの中国がどのような対応をするかも含めて注意が必要です。また、先週の高値圏の水準は3月27日以来の高値となりましたが、3月27日はムーディーズが南アフリカの格付けをジャンクにした日でもあり、ここよりも上の水準を買っていくにはさすがに材料不足であると見ています。


テクニカルにはどうか見てみましょう。いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

ランド円ショートコメント

チャート内の赤のターゲットは年初来安値と先週高値とのフィボナッチ・リトレースメントですが、先週高値が既に目先の高値となったとするならば、38.2%押しの水準となる5.99、まさに大台の6円ですが同水準までの押しが入りやすいと見てもよさそうです。

今週はいったん目先の高値を見た後の下押し調整が入りやすいと考え、大台6.00レベルをサポートに、先週高値6.23レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。


注:ポイント要約は編集部

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