トルコリラ円ショートコメント
先週の振り返りですが、本邦個人投資家の動向から買われる水準では併せて売りも出てきそうなことを考え「19.00レベルをサポートに19.40レベルをレジスタンスとする流れ」を考えました。実際のレンジは安値が18.98レベル、高値が19.67レベルと、週前半のトルコリラ高局面では思った以上に買いが入りました。
基本的に前週の利下げで大きなイベントは通過、それ以外のS400等の継続テーマは直近では大きな変化は無さそうといった動きであったと思います。しかし、FOMCの想定よりもタカ派な声明でドル買いへと方向転換し、金曜のトランプ大統領による対中制裁関税発動発言で大きく円高となり、週を通してみると完全に行って来いです。
今週は本日のCPI、PPIの発表で今後の金融政策に対する思惑が出てくる可能性と、9日の経常収支で財政を判断することとなりますが、現状では米中貿易摩擦激化を懸念したリスクオフの動きによる株安と円高の動きが、他の材料を吹き飛ばすくらいの威力となっているように思えます。
つまり、よほどの好材料が出ない限り先週後半からの下げトレンドは継続、トルコ中銀利下げ直後の瞬間安値18.64を視野に入れる動きとなってくるのではなか、そのように考えています。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
利下げの週にも下ヒゲで一時的な下抜けとしかならなかった年初来安値からの長期サポートライン(黄緑)を週明けの円高の動きで下抜けてきていることがわかります。このような長期サポートを下抜けると一段の下げにつながりやすく、ドル円単体でも円一段高の可能性が高いため、上述の通りトルコリラ円は19.64がターゲットとなりやすくなります。いっぽう上値に関しては、金曜の戻り高値19.25が引き続きレジスタンスとなりやすいと言えるでしょう。
今週はドル円に引っ張られるイメージでトルコリラ円も一段のトルコリラ安を考え、18.65レベルをサポートに、19.25レベルをレジスタンスとする週を見ておくことにします。
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