ポンド1.40の大台を狙うか
ユーロが強い動きとなってきましたが、欧州通貨の中で最も堅調さが目立つのはポンドです。今月に入り17日には1.3943と1.40の大台に迫る動きを見せ、2016年6月に行われたEU離脱を問う国民投票以来の水準にまで回復してきています。大きな動きなので週足チャートをご覧ください。
黄色のラインマーカーで示した大暴落のローソク足が国民投票が実施された週です。また昨年1年間の動きを見ると、1月から安定した上昇チャンネル(ピンクの平行線)の中での推移を続け、今年に入ってここまでこの上昇チャンネルから外れる様子がまったくありません。
ユーロドルではスペインのカタルーニャ問題やドイツの連立協議などで大きめの押しが入ることもありましたが、ポンドドルでは調整程度の下げで再び上昇に回帰する動きを続けています。メイ首相の指導力低下やブレグジットのフェーズ1から2への移行で見られた英国に対する懸念にもほとんど悪影響が無かったと言ってよいほどです。
ポジション的(シカゴ通貨先物におけるポンドの非商業部門大口ポジション)にも、昨年9月上旬までに売り越しはほぼ解消され、昨年12月以降は金額的には少ないものの着実にポンド買いのポジションが積み上がっている段階です。ユーロの史上最高の買いポジションや、継続する高水準な円売りポジションと比べても余裕がある買いに過ぎません。
現在の水準は、2014年高値1.7191と昨年安値1.1987との38.2%戻しにあたる1.3975とほぼ一致する水準にあり、大台1.40を前に足踏みしやすい水準でもあります。しかし、今後もユーロ高が続く可能性が高く、ユーロポンドが安定してきている(もみあい相場)ことから考えると、長期的には半値戻し1.4589に近い水準も十分に考えられます。
長期的にはブレグジットのゴール(2019年3月29日)を前に、一度は買われすぎ相場を見るのではないかというチャートと言えるでしょう。
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.27
南アランド円週報:『円独歩安の影響を受けて約1年10カ月ぶり高値圏へ急上昇』(4/27朝)
南アランドの対円相場は昨年12/28に記録した安値7.55円をボトムに切り返すと、今週末にかけて、約1年10カ月ぶり高値となる8.38円まで急伸しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.27
トルコリラ円週報:『約2カ月ぶり高値圏へ急伸。ドル円とのシンクロ相場が続く見通し』(4/27朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、今週末にかけて、約2カ月ぶり高値となる4.86円まで急伸しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.27
来週の為替相場見通し:『ドル円は157円台後半へと急上昇。来週は米FOMCがメインイベント』(4/27朝)
ドル円(USDJPY)は昨年12/28に記録した安値140.25をボトムに切り返すと、今週末にかけて、約34年ぶり高値となる157.79(1990年5月以来の高値圏)まで急伸しました。
-
その他
Edited by:山中 康司
2018.01.05
FXレバ規制と有識者会議(18/1/5)
ドル円は年末年始を挟んで動きが鈍いままですが、今夜は米国雇用統計、月曜は東京市場休場と本格始動は来週火曜からとなりそうですね。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。