NY天然ガスとオランダ天然ガス(22/8/29)

グローバルな天然ガスの指標とも言えるNY天然ガスが2008年以来の高値をつけたことを書きましたが、欧州ではオランダTTFという天然ガス先物が指標となっています。

NY天然ガスとオランダ天然ガス(22/8/29)

NY天然ガスとオランダ天然ガス

先週は欧州のエネルギー危機を背景にグローバルな天然ガスの指標とも言えるNY天然ガスが2008年以来の高値をつけたことを書きましたが、欧州ではオランダTTFという天然ガス先物が指標となっています。大きな動きはどちらも同様ではありますが、昨年夏以降は上昇率にかなりの乖離が出てきました。

NY天然ガスがドル建てでMMBtu(百万英国熱量単位)、オランダTTFがユーロ建てでMWh(メガワット時)と単位が異なりますが、NY天然ガスの単位に揃えると過去5年の価格は以下のようになっています。

NY天然ガスとオランダ天然ガス

取得できた最も古いデータ(チャート左端)は2017年10月と約5年前ですが、その時のNY天然ガス(オレンジ)の価格が2.964ドル、オランダTTF(青)が6.27ドルと2.1倍でした。ところが先週末にはNY天然ガスが9.269ドル、オランダTTFが102.01ドルと11倍にもなってしまいました。

オランダTTFだけで考えると5年の間に34.4倍にまで上昇しているわけですから、いかに欧州の天然ガスが急騰しているかがわかるというものです。8月31日〜9月2日までノルドストリームの点検でロシアからの天然ガス供給がストップしますが、問題は9月3日にこれまでと同じ状態に戻るのかどうか、それ次第でオランダTTFの価格はまだまだ荒れ模様となりそうです。

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