レンジ継続ムード、米中対立の緩和期待も?(6/19夕)

19日の東京市場は、基本レンジ取引。一時ドル安が進行したものの、下値は堅く攻めきれなかった。

レンジ継続ムード、米中対立の緩和期待も?(6/19夕)

レンジ継続ムード、米中対立の緩和期待も?

〇ドル円レンジ取引継続
〇北朝鮮情勢、ボルトン前大統領補佐官の著書が話題に
〇感染第二波懸念の中明日トランプ大統領が開催する大規模選挙集会に注目
〇ブルームバーグは中国の農産物輸入強化方針を報道
〇ドル円予想レンジ106.50-107.50

<< 東京市場の動き >>

19日の東京市場は、基本レンジ取引。一時ドル安が進行したものの、下値は堅く攻めきれなかった。

ドル/円は106.95円レベルで寄り付いたのち、107円台を回復し、日中高値である107.05円レベル示現。しかし、以降のドルはやや冴えず、107円以下での推移を余儀なくされた。一時106.80円前後まで小緩む局面も観測されている。ただ下値も堅く、目先底値を確認したあとのドルは買い戻しが優勢に。16時現在では、106.90円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「北朝鮮情勢」と「ボルトン氏の著書」について。
前者は、北朝鮮メディアが、「韓国との共同連絡事務所爆破は第1段階の行動」としたうえで韓国に対する軍事的な措置を改めて警告。また、「非武装地帯の監視所、従来軍人が常駐していなかった一部に軍人を投入したことが確認された」とした別の報道も観測された。朝鮮半島情勢のさらに緊張が高まっている感は否めず、今後実際の軍事衝突となる可能性が出てきたものと思われる。なお、そうしたなか韓国は、北朝鮮問題担当高官が訪米し米高官らと会談することを明らかにしていた。
対して後者は、著書の内容があちらこちらで物議を醸すなか、ABCニュースのインタビューに対し、ボルトン氏が「トランプ大統領が考えているのは自身の政治的利益だけであり、ホワイトハウスにふさわしくない」と述べたとされている。また、米議会の野党民主党がボルトン氏の証言を得るため、議会に召喚することを検討していることが判明したとの報道も別途観測された。今秋の米大統領選へ向け、トランプ政権とボルトン氏、双方の動きには引き続き要注意だ。

<< 欧米市場の見通し >>

米中を中心とした「感染第2波」への懸念が強まるなか、金融市場でも注視されているのは、明日20日にオクラホマ州で実施されるトランプ米大統領の選挙集会。当初の2万人収容ともされる会場から変更されたものの、それでもクラスター発生リスクはつきまとい、実際米紙WSJによると、トランプ氏自身がインタビューで「参加者の一部が新型コロナに感染する可能性があることを認めた」という。演説内容などもさることながら、新型コロナとの兼ね合いについても注意を払いたい。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「全米に広がるデモ活動」など、注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。なお、前者については本日の夕方になり、ブルームバーグが「中国は18日のハワイ会談を踏まえ、米農産物購入を強化する方針」と報じており、これが若干ながらも緊張緩和に繋がることになるのか否かに注目だ。好感すれば、ドルが買い戻される可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は依然としてレンジ内。先週後半から形成している106.58-107.63円という1円強のなかに、いまだとどまっている状況だ。そのため、まずは前記した1円レンジのブレークがまず注目されていることは間違いないが、ここ数日の値動きからすると、リスクという意味では下方向にバイアスか。仮に、下回れば105.99円がターゲットとなるだろう。

本日、1-3月期の米経常収支が発表される予定となっている。また、パウエルFRB議長とメスター・クリーブランド連銀総裁などがオンラインセミナーやビデオ方式の会議に参加する見通しとされ、そちらの動きにも注意を払いたい。
さらには、昨日に続き実施されるEU首脳会議も気掛かり。コロナ復興基金の行方に注目だが、正直今回では合意に至らないとの見方が有力視されている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.50-107.50円。昨日以降、ドルの上値を阻んでいる107.10円前後の攻防にまずは注視。上抜ければ、到達には多少の時間がかかりそうだが、前回高値107.63円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日安値である106.67円が最初のサポートに。割り込んだ場合には前回安値の106.58円、さらには105.99円などが意識されそうだ。

レンジ継続ムード、米中対立の緩和期待も?

(ドル円日足)

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る