トランプ氏弾劾問題注視も、ドル円はレンジ継続か(12/19夕)

19日の東京市場は、本日も小動き。109円半ばにおける20ポイント強のレンジ取引で、売買は引き続き手控えムードだった。

トランプ氏弾劾問題注視も、ドル円はレンジ継続か(12/19夕)

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19日の東京市場は、本日も小動き。109円半ばにおける20ポイント強のレンジ取引で、売買は引き続き手控えムードだった。

ドル/円は109.50-55円で寄り付いたものの、日米株価などをにらみつつレンジ取引。途中、「米下院がトランプ大統領の弾劾決議案を可決」や「日銀が政策決定会合で金利の現状維持を決定」−−などのニュースが報じられたが、それらの影響は一時的にとどまった。109.45-70円といった20ポイント強のレンジ内を脱却できず、結局16時現在では109.55-60円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、最近は荒っぽい変動が目についたポンドだが、本日は比較的静か。対円では143.10-80円といったボックス相場に。

一方、材料的に注視されていたものは、「トランプ氏弾劾の動き」と「相次ぐ要人会談」について。
前者は、事前にトランプ米大統領が「民主党によるとんでもないウソ。これは米国への攻撃であり共和党への攻撃だ」などと指摘、弾劾訴追を主導する民主党への強い反発を示すなか、米議会下院本会議で実施された弾劾訴追する決議案の審議において、トランプ氏は史上3人目の弾劾訴追を受けた大統領となった。なお、内容的には2つの条項から成り立っており、「権力乱用」は230対197、「議会妨害」は229対198の賛成多数でそれぞれ可決されている。
それに対して後者は、外務省で実施された「滝崎アジア大洋州局長と米国のビーガン北朝鮮担当特別代表の会談」に続き、北京で実施された「河野防衛相と魏中国国防相の会談」、モスクワで開催された「茂木外相がロシア経済発展相の会談」など、日本にとって重要な会談が相次いでいた。それぞれの話し合いにおける発言や合意内容について、様々な思惑も。

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ドル/円は109.20-70円といったレンジ取引が早くも1週間近くに続いているが、そのなかでもここ最近はドル高値圏での保ち合いとなっている。実際、本日も一時109.65-70円を示現する局面が観測されていた。依然として高原推移を続けるNYダウなどの動きをにらみつつも、109円台での一進一退が続くと予想するが、相場の流れからすると、抜けるとすれば上方向か。薄商いのなか、思わぬ価格変動にも一応要注意。

材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など注意を要する案件は少なくない。いずれも気になるものの、とくにとなると「ウクライナ疑惑」をめぐる動きと「米貿易問題」。前者は、トランプ氏への弾劾訴追が決定されたが東京時間だったために影響が軽微だったものの、NY時間などに改めて材料視される可能性も取り沙汰されていた。それに対して後者は、米中や日米に続き米欧の対立も激しくなりつつあるなか、昨日はナバロ米大統領補佐官がインタビューで「インドに対し関税の引き下げを改めて要求した」とされるなど、対象範囲がさらに広がっているところが気掛かりだ。

テクニカルに見た場合、大局的にはレンジ内で依然として明確な方向性は乏しい。しかし、先でも報じたように、「敢えて」リスクを指摘すれば上方向。月間高値の109.73円を超えれば、いよいよ110円トライ。そして、フィボナッチにおけるテクニカルポイントの110円半ばなどがターゲットに。

本日は12月のフィラデルフィア連銀景況指数や11月の景気先行指数といった米経済指標が発表される予定となっている。NYダウなど米株が高原推移をたどるだけに、米国の好景気を示すような内容が出るのか期待する声も少なくない。
そのほか、英国中銀による政策金利発表など、欧州ファクターにも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.20-109.90円。ドル高・円安方向は、引き続き先週末高値の109.71円、そして月間高値109.73円をめぐる攻防にまずは注視。それらレベルは短期レンジの上限にもあたる。超えれば、心理抵抗の110円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、ごく短期で見た場合に109.40円レベルがサポートして意識されつつある。また、仮に割り込んでも109.20円レベルをはじめ、下方向のテクニカルポイントは数多く、依然として底堅いイメージだ。

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