<< 東京市場の動き >>
18日の東京市場は、引き続き横這い。本日も20ポイント以下のレンジ取引で、売買は手控えムードだった。
ドル/円は109.45-50円で寄り付いたものの、終日を通して積極的な動意はうかがえず。株価は日米ともに下落、とくに日経平均は終値ベースで131円安となかなか大きな下げを記録したものの、リスク回避の動きは限られている。16時現在では109.40-45円で推移し、欧米時間を迎えていた。
そうしたなか、ポンドは本日も乱高下。対円では143.90円近くから143.10円以下まで下落したのち、143円半ばまで戻すなど、ひとり気を吐く動きをたどっている。
材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「米貿易問題」について。
前者は、BBCが報じた「ジョンソン英首相が離脱移行期間の延長を一切回避する意向」との内容について、EU高官が非難するとともに、警告を発するなど再びキナ臭い動きも。そうしたなか、ブルームバーグは「英首相、来年のダボス会議を欠席する可能性。閣僚出席も見送る方針」と報じ物議を醸していたうえ、別にジョンソン氏と欧州委員長が電話会談を行い「貿易交渉の早期開始で合意した」との報道も観測されていた。
それに対して後者は、「第1段階の合意」を見たとはいえ、米中がいまだしっくりこない状況下、今度は米欧における貿易問題をめぐる対立が激しさを増しつつあるようだ。たとえば、米FOXニュースは、USTR代表が「恒常的な貿易赤字の削減に向け、欧州製品に対する関税引き上げの可能性を示唆」と指摘したとの報道も観測されている。なお、ジョンソン氏と電話会談を実施した欧州委員長はトランプ米大統領とも電話協議を行っており、終了後に米EU首脳会談を年明けに行うと正式表明していた。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日も109.60円台を示現するなど、なかなかのレベルへと達するも、109.73円の今月高値は越えられず。これでドル/円は、先週末からの3-4日ほど109.20-70円といった50ポイント程度のレンジ取引をたどっている感がうかがえる。依然として高原推移を続けるNYダウなどの動きが要注意だが、110円突破は基本的にクリスマス以降か。いま少しのあいだ109円半ば挟み、狭いレンジ内での一進一退をたどる公算が大きいイメージだ。
材料的に見た場合、「米貿易問題」や「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」のほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」、「イラン情勢」など注意を要する案件は少なくない。いずれも気になるものの、クリスマスまで1週間となり、商いが薄くなりつつあることが目先一番の波乱要因に。北朝鮮によるミサイル発射や、米株の調整深押しなど、突発的な出来事が起こった際、取引の薄いマーケットが吸収できず、予想を超える乱高下をたどる可能性にも一応注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、今月2日に記録した月間高値109.73円を再びトライする展開を期待していた向きも少なくなかったが、昨日は結局とどかず。先週末からの3-4日ほどは109.20-70円といった狭いレンジを形成している感を否めない。まずは、足もとのレンジ抜けの方向とタイミングが注視されている。上下とも、それなりにテクニカルポイントは観測されているものの、商いが薄くなっているだけに、抜けた場合には予想以上の価格変動をたどることも。
これから注目度の高い米経済指標の発表は予定されておらず、そうした意味では動きにくそうな雰囲気。ただ、ラガルドECB総裁やブレイナード米FRB理事など、米欧要人の講演が幾つか実施される見込みで、発言内容を警戒する声も。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.10-109.80円。ドル高・円安方向は、引き続き先週末高値の109.71円、そして月間高値109.73円をめぐる攻防にまずは注視。それらレベルは短期レンジの上限にもあたる。超えれば、心理抵抗の110円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、やはり短期レンジのサポートとなる109.20円レベルが最初の下値メドに。ただ、仮に下回っても依然として底堅いイメージに変化はみられない。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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