ドル円 市場の関心は依然英国、ポンドの動きも注意(10/28夕)

週明け28日の東京市場は、凪相場。108円半ばから後半、20ポイント程度のレンジ取引で、いまだ方向性はハッキリしない。

ドル円 市場の関心は依然英国、ポンドの動きも注意(10/28夕)

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週明け28日の東京市場は、凪相場。108円半ばから後半、20ポイント程度のレンジ取引で、いまだ方向性はハッキリしない。

先週末は、注目されたEU加盟国大使級会合で、英国の離脱期日の延期合意こそしたものの、延期後の新たな期日は示さず、実質的な先送りに。それに対し、もうひとつの注目材料だった米中閣僚級による電話での通商協議は、「一部農産品規制に関して合意に達した」(中国農務省発表)ようだ。
そうしたなか、週明けの為替市場がオープンしたが、上記した材料などの影響は取り敢えず限定的。ドル/円、ポンド/円などは前週末のNYクローズと大差ないレベルでスタートしたのち、その後も積極的な動意に欠ける。ドル/円は20ポイント弱、ポンド/円も30ポイント強の変動にとどまるなど、かなりの小動きだった。結局、ドル/円は16時時点で108.70-75円にて推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「米中貿易問題」について。
前者は、前述したようにEU加盟国大使級会合の結論が実質的に先送りされるなか、その後複数報道で「EUは英の離脱を最長3ヵ月延期で容認する方針を固めた」と指摘されていた。また後者の方針について、28日の日本時間18時から再び実施するEU加盟国大使級会合で合意することを目指すとされ、これが本日欧米時間の波乱要因として警戒する向きは少なくない。

対して後者は、電話による米中閣僚級協議で「一部農産品規制に関して合意に達した」とされたが、金融市場の反応はいまひとつ。トランプ米大統領が、米中貿易協議について「中国が制裁関税の一部撤回や、予定している関税の発動見送りを求めている」と指摘するなど、まだまだクリアすべき課題が多そうなことが嫌気されていた面も否定出来ない。11月半ばとされる署名に向けて、まだまだ紆余曲折ありそうだ。

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ドル/円は2週にわたって108円台での推移をたどっており、小動きがかなり長期化してきた感を否めない。過去2週間にも及ぶ108.04-94円というレンジ取引がいましばらく続く可能性も取り沙汰されるが、材料的には今週は注目要因が相次ぐうえ、週末にかけて10月から11月へと月が替わることでの需給要因の変化などを警戒する声も聞かれていた。ともかく、まずは前記した1円未満のレンジをどちらの方向に抜けていくのか、その方向性を注視したい。

材料的に見た場合、「米貿易問題」、「米金融政策」、「ウクライナ疑惑」などのほか「北朝鮮情勢」や「英国情勢」−−etc、注目要因は多いものの、目先的にとくに気になるのは「英国情勢」と「米ファンダメンタルズ要因」を含めた「米金融政策」か。後者については30日のFOMC政策金利発表とFRB議長会見がハイライトだが、先週来発表される米経済指標は総じて予想を下回ったものが多く、また本日そして明日にもなかなか重要な米経済指標が発表される予定だ。その内容如何では、先んじてドル/円などの価格変動にも影響を及ぼす可能性もある。

テクニカルに見た場合、ごく目先的には先週のレンジである108.25-77円の攻防が注視され、それをブレークした際には108.04-94円をめぐる動きに注目。
ちなみにマーケットでは、今年も残り2ヵ月強となるなか、経験則のひとつである「年末に向けたドル高進行」が徐々に意識され始めており、結果が注目される。仮に上記のレンジを上抜けるとすれば、次は8月高値109.32円が意識されそうだ。

また、今夜には9月のシカゴ連銀全米活動指数や10月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標が発表される。週の半ばにFOMCの結果発表を控え、指標内容はいつも以上に警戒されている。
そのほかでは、日本時間28日18時から再び実施される見込みのEU加盟国大使級会合にも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.40-109.10円。ドル高・円安方向は、本日東京時間に記録したドル高値108.80円レベルの攻防に注目。値幅こそ限られているが、先週末から少しずつドルは上値を切り上げているようで、それからすると、近々109円レベルをトライする展開も否定出来ない。
対するドル安・円高方向は、108円半ばが最初のサポートで、割り込んだ場合には108.25円そして108.04円が意識されそうだ。

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