ドル円、一時3ヶ月ぶり高値を更新するも200日移動平均線トライには失敗
海外時間の為替概況
28日(月)の外国為替市場でドル円は上昇。@欧州連合(EU)が英国の離脱期限を1/31まで延期することを承認したこと(英・合意なき離脱リスクの後退)、Aトランプ米大統領による「米中通商交渉が予定より早いペースで進んでいる」との発言(米中協議の進展期待)、B上記@Aを受けて、今週のFOMC(連邦公開市場委員会)で利下げを行うと同時に利下げ打ち止めを示唆する可能性が浮上したこと(米国債利回りの上昇)、C米主要株価指数が堅調に推移したこと等を材料に、米国時間にかけて、高値109.04まで上昇しました(8/1以来、約3ヶ月ぶり高値)。しかし、強力なレジスタンスとして意識される200日移動平均線109.05に続伸を阻まれると、引けにかけて小反落。本稿執筆時点(日本時間10/29午前4時30分頃)では、108.94近辺での推移が続いております。尚、英国議会はジョンソン英首相による早期・解散総選挙を求める動議を99対70で否決。予想通りの結果となったことから市場の反応は限られました。
ユーロドル相場は小幅高。欧州連合(EU)が英国の離脱期限を1/31まで延期することを承認したこと(英・合意なき離脱リスクの後退)で一時1.1107まで上昇するも、レジスタンスとして意識される90日移動平均線1.1113を前に伸び悩むと、その後は、米長期金利の上昇(1.803%→1.860%)が重石となり、本稿執筆時点では1.1100前後での推移となっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、方向感を見出し辛い時間帯が続いております。昨日は一時3ヶ月ぶり高値圏へと上昇するも、強力なレジスタンスとして意識される200日移動平均線(109.05)を前に伸び悩む動きとなりました。同水準を突破しない限り、方向感を見出すのは難しいと考えられます。ファンダメンタルズ的に見ると、ここにきて、@英EU離脱問題と、A米中貿易摩擦といった2大ネガティブ材料に進展が見られます。共に先行き不透明感は燻るものの、少なくとも短期的な不安要素はなくなりました。但し、この結果、FRBが今週のFOMCでの追加利下げを最後に「利下げ打ち止め」を示唆する可能性が浮上しつつあります。米長期金利の上昇は、米株の圧迫要因(=円買い要因)となり得ることから、ドル円の上値余地は然程大きくないと考えられます。
本日は米・10月消費者信頼感指数に注目が集まりますが、週後半に米FOMC、日銀金融政策決定会合、米雇用統計、米ISM製造業景況指数など注目イベントを控えていることもあり、方向感を見出すには至らないと予想されます。本日も108円台後半を中心としたレンジ相場を予想いたします。(本日の予想レンジ:108.50ー109.25)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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