<< 東京市場の動き >>
24日の東京市場は、ほぼ横這い。108円半ばから後半、20ポイントにも満たない非常に狭いレンジ取引だった。
ドル円は108.65円前後で寄り付いたものの、動意に乏しい。新規材料に欠けたこともあり、積極的な売買は見送られている。日経平均株価は4日続伸、125円高で終えたものの、為替市場の反応はいまひとつだった。16時時点では108.60-65円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、ここ最近は連日荒っぽい値動きをたどっているポンドだが、本日の東京時間は静か。事実、対円では140.15-45円のレンジにとどまっていた。とは言え、飽くまで一時的な小休止で、欧米時間に再び荒れる展開も考えられる。
一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「幾つかの日本ファクター」について。
前者は、ドイツ外相から「離脱関連法案成立のための2-3週間の延期は問題にならない」とした英離脱に関する発言が聞かれるなか、EU加盟国は大使級会合を開きトゥスク大統領による提言を検討したようだ。ただ、23日は結論を一本化できず、25日に再度同会合を持つことが確認されたほか、28日に臨時の首脳会議が開かれる可能性もある。
対して後者は、米紙WSJが「日銀当局者のあいだでは、今月利下げを実施するメリットはほとんどなく、一段の景気悪化に備えて政策手段を温存すべきだとの見方が出ている」と報じ、思惑を呼んでいた。また、菅原経産相に新たな疑惑が発覚、進退問題に繋がる可能性が取り沙汰されていたうえ、日韓関係が過去最悪に冷え込むなか安倍氏と李氏、「日韓首相が1年ぶりに会談」したことも話題に。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル円の膠着が著しい。108.04-94円というレンジ取引も、気が付いたら2週間に達している。こうした狭いレンジ取引がいま少し続く可能性があるものの、今年の動静を調べてみると「1円程度」という非常に狭い揉み合いをしているのは、精々半月程度まで。たとえば6月上旬のケースでも14営業日目に、レンジ下限割れを記録していた。どちらに抜けるのか方向性は定かでないが、経験則を参考にすれば、そろそろレンジブレークについて警戒しておく必要がありそうだ。
材料的に見た場合、米国ファクターとして「貿易問題」、「金融政策」、「ウクライナ疑惑」などがあり、それ以外でも「北朝鮮情勢」や「イラン・サウジ情勢」、「英国情勢」、「トルコ情勢」など注目要因は目白押し。それぞれ注意すべきところは多いものの、短期的には引き続き「英国情勢」と「米ファンダメンタルズ」ならびに「金融政策」に注意を払いたいところだ。また、明日25日に「米中閣僚級が電話会議を実施する」とされることで、米中関係についても警戒感を抱く向きは多く、材料的には今日より明日の動きに要注意か。
テクニカルに見た場合、108円台での一進一退はすでに2週間となった。方向性が乏しいことは改めて指摘するまでもないが、日柄的には徐々に煮詰まってきた感も否めない。レンジを上抜ければ8月高値109.32円が意識されそうな反面、下値を割り込めば複数のテクニカルポイントが位置する107円半ばがターゲットとなるだけに、次の方向性が示されるようなレンジ放れにも一応注意しておきたい。
一方、本日の米経済指標は9月の耐久財受注や10月の製造業受注、あるいは総合PMI速報などが発表されるほか、米財務省による7年債の入札などが実施される見込みだ。また、米企業による決算発表にも注意を払いたい。そのほか、欧州ではECBが政策金利を発表すると同時に、総裁会見も実施される予定で、そちらも注視されている。
そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、108.30-109.10円。ドル高・円安方向は、22日高値108.73円が最初の抵抗で、抜けた場合には先週高値の108.94円、109円レベルなどがターゲットに。それらを抜けても移動平均の200日線が位置する109.05-10円をしっかり抜けていくのは難しいかもしれない。
対するドル安・円高方向は、今週少なくとも2度下げ止まっている108.25-30円の攻防にまずは注視。割り込んだ場合には先週安値108.04円が意識されそうだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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