<< 東京市場の動き >>
週明け2日の東京市場は、ドルが小じっかり。一時106円台を割り込む局面なども観測されたが底堅く、再び回復しての推移となっている。
週末、日本時間の9月1日午後1時1分に、米国が対中制裁関税の「第4弾」を発動。中国からの輸入品3243品目、およそ12兆円相当に15%の追加関税を課す一方、中国も同じ時刻に農産物を中心とした1700あまりの品目に、最大10%の追加関税を発動するという報復合戦が聞かれるなか、週明けの為替市場が寄り付いている。
ドル円相場は、そうした事態を嫌気し、先週末のNYクローズよりもややドル安である106.00-05円でオープンしたのち、一時的に106円を割り込む局面も。しかし滞空時間は短く、回復すると、その後はドルがむしろ小じっかり。本日はNY市場などが休場になることもあり、売買は総じて手控えムードとなるなか、16時時点では106.15-20円で推移、欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米中関係」と「イラク情勢」について。
前者については、香港のデモがますます過激化、EU外相からも「香港情勢を非常に憂慮」との発言が聞かれるなか、貿易面では前述したように米中がともに高関税を掛け合うという対立の鮮明化が再認識されている。なお、再び混沌としてきた米中情勢について、中国の人民日報は「米輸入関税で中国の発展を阻むことはできない」と題した評論を掲載、米国による輸入関税上乗せ措置を強く批判していた。
対して後者は、「仏イラン首脳が電話会談を実施」など幾つかのニュースが聞かれるなか、米公共ラジオは「イランがロケットの打ち上げに失敗し、爆発させたとみられる」と報じ、思惑を呼んでいた。また、トランプ米大統領はイランのロケット打ち明け失敗についてツイッターで「大惨事だ」と指摘、続けて「米国は爆発に関わっていない」と主張したのだが、その際に「機密写真をSNSに投稿した可能性」が取り沙汰され、ちょっとした騒動に。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は、週明けの早朝時間外取引で105円台を示現。オープン後も一時105円台をつけたが、その後106円台へと回帰する展開となっている。再びドル安方向へのリスクが一瞬高まったにみえたが、その後の展開を見ると、相場観はまだ基本的にニュートラルと言えそうだ。明確な方向性は乏しく、引き続き105.60-106.70円程度のレンジをめぐる攻防に注意を払いたい。
材料的に見た場合、「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」、「米貿易問題」、「米金融政策」など引き継ぎされている懸案事項が多い。そのいずれも注意すべきだが、とくにとなると後者の2つか。「米貿易問題」については、もちろん対中が最大案件ながら、ここ最近は欧州との激しいやり取りも目につく。また、「米金融政策」は9月入りしたことで、月内に実施されるFOMCの政策金利に対する判断への関心がさらに高まってきた。本日は目立った発表が予定されていないが、FOMCを見極める意味もあり、今週発表される雇用統計など米経済指標の内容にも要注意だ。
テクニカルに見た場合、先週初めには一時104.40円台まで下落する局面も観測されたが、そののち106円台まで回復、直近の1週間弱は105.60-106.70円という1円強の新レンジを形成している。明確な方向性は乏しい状況だ。
本日は、NYなどが休場になることもあり、基本的にはレンジ取引の継続が予想されているものの、今年の8月相場は「薄商い=荒れ模様」の展開が少なくなかっただけに、レンジ放れに向けた動きを警戒する声も。
一方、材料的に見た場合、本日はNYやカナダなどの市場が休場となることもあってか、目立った米経済指標の発表は見当たらない。そうした意味では、やや動きそうな雰囲気。
ただ、ロンドンやフランクフルトといった主要な欧州市場はオープンしており、また昨日ドイツで実施されたザクセン州などの州議会選で極右政党が躍進を果たす、などの材料もある。本日は英国を含めた欧州ファクターならびに、欧州通貨の動きが要注意であるのかもしれない。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、105.80-106.70円。ドル高・円安方向は、右肩下がりの展開をたどり、106.40円レベルに位置する移動平均25日線をめぐる攻防にまずは注視。上抜ければ先週高値の106.68円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値である105.90円レベルが最初のサポート。下回ると105.60円レベルが意識されそうだが、それでも下値は限られそうだ。
ドル円 15分足
オーダー/ポジション状況
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