ドル円の方向性はまだ微妙、日米財務相会合など注視(4/25夕)

25日の東京市場は、ドルが小安い。前日のNY時間に年初来高値を更新したものの、そこから反落し、再び112円を割り込む局面も観測されていた。

ドル円の方向性はまだ微妙、日米財務相会合など注視(4/25夕)

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25日の東京市場は、ドルが小安い。前日のNY時間に年初来高値を更新したものの、そこから反落し、再び112円を割り込む局面も観測されていた。

ドル/円は112.10-15円で寄り付いたのち、じり高推移となり112.20-25円の日中高値を示現。ゴトー日ということで、仲値不足観測などがドル買いを支援していた。しかし、仲値決定後は一転してドルが軟調裡。112円を割り込み111.85円レベルまで値を下げる局面も観測されていた。16時時点では111.90-95円で推移、欧米時間を迎えている。
そうしたなか、仮想通貨ビットコインは東京時間総じて小動きにとどまったが、昨日欧米時間に5500ドル台から5300ドルへと下落しており、下値不安の再燃も懸念されていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」について。
ロシア国営テレビが、北朝鮮委員長のインタビューとして「プーチン氏と朝鮮半島情勢を協議する」と報じるなか、本日昼過ぎから実際に「露朝首脳会談」が開催され、また終了後には首脳だけでなく、関係閣僚もあわせた「拡大会合」が実施されているようだ。また、それとは別に、韓国情報機関「北の対米担当者が交代、首脳会談不調で問責か」、北メディア「米韓空中演習を非難し、『南北関係が危険に陥る』と警告」といった報道や発表も。
そのほか単発モノとして、スコットランド首相「21年までに独立住民投票の再実施目指す」、米大統領「民主党が弾劾目指すなら最高裁で争う」、米紙WSJ「ムーア氏、足手まといになるならFRB理事候補の検討辞退と発言」、「日銀が政策金利の現状維持を発表」、日銀総裁「モメンタム維持に必要なら迅速に政策調整行う」−−といった発言や報道が観測されていた。

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NY終盤というタイミング、そしてドル高方向に動いた−−という二重の意味で驚きだったが、ともかくドル/円は昨日に一時年初来高値を更新した。しかし、その後112円を再び割り込んだという展開をみてもわかるように、ドル高リスクが強まったとも言えそうにはない。断定するには早いものの、昨年来のドル/円でたびたび見られた「ダマシ」だった可能性もある。いまいちど、動静をしっかりと見極めたいところだ。
材料的に見た場合、本稿執筆時に行われている「露朝首脳会談・拡大会合」も気掛かりだが、やはり基本的には「米貿易問題」が強く意識されている。本25日は「日米財務相会合」や「茂木再生相とライトハイザー米通商代表部代表の会談」が実施される見込みで、その内容次第でマーケットは波乱含みか。今週末からのGW10連休を前に、調整の動きが炙り出されれば、再び円高に振れる可能性もある。

テクニカルに見た場合、昨日NY時間にドルは112.16円を上抜け、112.40円程度まで続伸したものの、定着はできなかった。そののち再び112円を割り込む展開となっている。そのため、前述の通りドル高リスクが高まったとも言えず、相場観としては引き続きニュートラルか。むしろ、今週だけで少なくとも2度下げ止まっている111.65-70円を下回れば、再度ドルの下値余地が拡大しかねない。

一方、材料的に見た場合、3月の耐久財受注など幾つかの経済指標が発表されるほか、米財務省による7年債入札やアマゾンやインテルなどの決算発表が予定されており、それらは一応要注意。
ただ、先でも指摘したように、本日は「日米貿易協議」に絡む政治ファクターが注視されているようだ。関連した要人発言などには注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.30-112.30円。ドル高・円安方向は、再び本邦実需筋のオファーが並び始めた112円前後が最初の抵抗。上抜ければ、昨日記録した112.40円レベルが視界内に。
対するドル安・円高方向は、23日と24日、2日続けて下値が維持された111.65-70円の攻防にまずは注視。ただ、割り込んでも移動平均の200日線が位置する111円半ばをはじめ下方向にサポートは多く、大きな崩れは予想しにくいか。

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