ドル買い意欲強い、年初来高値が再び視界内(2/20夕)

20日の東京市場は、小幅にドル高。一時110.90円台まで上昇、年初来高値の111.13円を視界内に捉えた展開となっていた。

ドル買い意欲強い、年初来高値が再び視界内(2/20夕)

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20日の東京市場は、小幅にドル高。一時110.90円台まで上昇、年初来高値の111.13円を視界内に捉えた展開となっていた。

ドル/円は、110.60円前後で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。110.50-70円といったレンジ取引をたどるも、上抜くとそのまま110.90円台まで一気に値を上げている。ゴトー日で仲値不足観測という需給要因に加え、日経平均株価が3日連続の続伸、終値ベースで128円高となったことが好感されていたようだ。
ただ、111円台には乗せられず、反落に転じるも底堅く下値は、それまでの抵抗だった110.70円台。結局、16時時点では、110.85-90円のドル高値圏で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米通商問題」について。
ブルームバーグが「米中通商協議、米側は人民元の安定維持を要求」と報じ物議を醸すなか、トランプ大統領から、改めて「対中通商合意期限の延長」示唆発言が聞かれていた。その一方、日米については安倍首相から「いかなる国とも国益に反する合意はしない」、「為替のことについては財務相同士でやる」とのコメントが発せられている。
そのほか個別のモノとして、「英・EU首脳が離脱問題で20日に再会談」、トランプ氏「北朝鮮の非核化は急がない」、麻生財務相「ムニューシン米財務長官と直接為替の話をしたことはない」、黒田日銀総裁「金融緩和がいまの為替下落を起こしているとは一概に言えず」−−などといった報道や発言が別に観測されていた。

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昨日の欧米時間にドルは110.80円台まで上昇したが上値は重く、のちに小反落。110円半ばまで下押しが入るも、そこから復活するとまたもや上値を試す様相を呈している。実際、本日東京では一時110.90円台まで値を上げ、111.13円の年初来高値を視界内に入れた展開だ。正直、昨日に110.80円台からの下げを見たときには、さらなる下押しを予想したのだが、ドルの基調は想像以上に強いのかもしれない。前述した年初来高値、あるいは移動平均の200日線などが位置する111.30-40円の攻防が注視されている。

材料的には、引き続き「米中貿易協議」と「米非常事態宣言問題」が相場の注目要因となるなか、前者については昨19日から20日まで「次官級」、そして21-22日には「閣僚級」の協議が実施されるもようだ。そうしたなか、気になるのは貿易問題と絡める格好で突然噴出した感のある「為替問題」について。しかも、米中だけでなく、何故かドル/円についても安倍首相や麻生財務相らが国会答弁するような状況となっている。状況次第ではドル/円の上値抑制要因となりかねないだけに、続報には注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、大きな意味ではレンジ内ではあるものの、再びドルには上値トライの機運がうかがえる。そんなドルのレジスタンスは、先週高値の111.13円あるいは移動平均の200日線なども位置する111.30-40円など。超えれば112円に向けた続伸も否定出来ない。
ただ、昨日に続き本日も上値トライが失敗に終わった場合、110.20-111.20円などという新しいレンジを形成、次の方向性を探る展開となる可能性も。

一方、材料的に見た場合、とくに目立った米経済指標の発表は見当たらないが、1月29-30日実施分・FOMC議事要旨公開が予定されており、そちらは要注意。また、前述した昨日から再開された「米中次官級貿易協議」の行方なども気に掛かる。
そのほか、米国ではなく欧州ファクターのひとつとして、本日は「英国情勢」に注意したい。実施される英首相と欧州委員長の会談については、英首相報道官から「非常に重要」などといった発言も聞かれ、無駄にハードルが上がっている感も否めない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.40-111.40円。ドル高・円安方向は、直近高値の111.13円が最初の抵抗。ただ、上抜けても、111.30-40円は移動平均の200日線など複数のテクニカルポイントが位置しており上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値を含めた110円半ばが最初のサポート。下回れば110.25円の前回安値がターゲットに。

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