ドル円 議事要旨公表後も概ね横這い推移
20日の海外市場でドル円は110円台後半で方向感無く推移。
海外序盤には米中貿易協議の進展期待などからドル買いが先行、一時110.95まで上昇する局面もありましたが、その後はFOMC議事要旨公表を控えて110円半ばまで反落しました。
未明に公表された1月のFOMC議事要旨から得られた新たな情報は限られたものでしたが、FRB参加者の多くが今年後半の金利水準に確信が持てていないこと、FRBのバランスシート縮小による正常化の「年内中止」を早めに宣言すべきと考えていたこと等が明らかになりました。公表後ドル円はやや反発しましたが110.88までで、大きな動きとはなりませんでした。
FOMCの議事要旨には米経済のリスク要因として中国、欧州の景気減速が予想以上のスピードで進行すること、財政刺激策の急激な縮小、Brexit関連、貿易摩擦などと並んで、現在解消している一部米政府機関の閉鎖の影響があげられています。
先行きについても、全般的には経済、インフレ等下振れリスクが高まっている状況下ではあるものの、さまざまな不確実要因が予想より早く解消される可能性があることが上振れリスクとされています。
また、金利の誘導水準に関しては、現時点で金利を据え置くことはほとんどリスクが無いとのコンセンサスが得られた一方で、今後の利上げに関しては参加者の間でインフレが予想を上回った場合にのみ実行すべきとする意見と経済成長が予想通りであった場合には利上げすべきとの意見に分かれていたことがわかります。
これらの内容はほぼ予想の範囲内で会合終了時の声明記者会見でのハト派スタンスを補足説明するものでしたが、現在のほぼ年内横這いないし、場合によっては利下げも一部織り込んでいる市場予想に比べると年内利上げの可能性がいまだ残されている印象です。
公表直後には米長期金利も一時反発し2.65%台を回復、米株価指数は前日終値をはさんで上下に振れましたが、その後は落ち着きを取り戻し、主要米株価指数はいずれも小幅高で終了しています。
ドル円は上昇トレンドを維持していますが、昨晩は111円に到達していません。
NYダウが26,000ドルを前に足踏みしており、ここからのドル円の上昇は株価次第といったところでしょうか。本日アジア時間の日本をはじめとする主要市場のアジア株と米株価指数先物の動きが注目されます。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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