<< 東京市場の動き >>
30日の東京市場は、109円前半での小動き。値動きは本日も25ポイントほど、引き続き方向性の乏しい展開が続いている。
ドル/円は、109.30-35円で寄り付いたものの、積極的な売買は見送られた。途中、日米株価の動きや月末ゴトー日ということでの需給要因をバックに動意の兆しをみせたが、結局不発。終日を通して109.20-45円といったレンジ取引を脱せず、明確な方向性はうかがえないまま取引を終了した。16時時点では、109.25-30円で推移、欧米時間を迎えている。
なお、東京時間未明、NY市場の終盤に伝えられた「英議会採決」を受けて対円では1円以上も急落したポンドだが、東京市場では落ち着いた動き。143円挟み、50ポイント程度のレンジ取引だった。
一方、材料的に注視されていたものは、「米政府機関閉鎖問題」と「英国情勢」について。
前者については、クドローNEC委員長から「米政府機関閉鎖の影響は一時的」といった発言が聞かれるも、逆にロイターは「米予算案、政府機関閉鎖の影響で来週の提出期限に間に合わず」と報道、また格付け会社のムーディーズも「米政府機関再閉鎖なら経済への影響より深刻に」といった警告を発していたようだ。
対して後者は、「英議会が合意なき離脱を阻止する修正案を承認」するなか、メイ首相もEU離脱合意案の下院承認に向けて「同案の再交渉をEU側に要請する意向を表明」している。ただ、EUサイドは報道官が「英離脱の延期を検討する用意がある」と発言したものの、再交渉には否定的な見解を示しており、様相が再び混沌としてきた感を否めない。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日の東京時間に続き、本日も109.15-20円まで値を下げ、過去2週間近くに及ぶレンジの下限割れをうかがうもとどかなかった。109円台、1円未満のボックス相場はいまだ継続していることになる。足もとの揉み合いがいましばらく続くことも否定はできないが、材料面を考慮すると本日のNY時間がレンジ放れに向けた最初のヤマ場となりそう。思わぬ価格変動にも一応の注意を払いたい。
今週は週間を通して注目材料目白押しだが、いよいよ本日から第一弾ともいえる要因が明らかとなる。具体的には「米FOMCの結果公表」と「FRB議長の記者会見」がそれにあたり、政府機関閉鎖の影響で米経済指標の発表が滞るなか、当局が如何なる判断を下すのかが注視されているようだ。また、中国副首相が訪米し31日まで実施される「米中通商協議」の行方も気に掛かる。
テクニカルに見た場合、109.10-110.00円というレンジ取引は早くも2週間近くに達するが、今週だけに限定すればレンジはさらに狭く、わずか50ポイントほどしか動いていないことがみてとれる。そうしたなか、改めて指摘するまでもなく、足もとのボックス圏を上下どちらに抜けていくのか、その方向性を注視したい。
ちなみに、上方向ならフィボナッチの観点で見た110.35円レベルがターゲットとなる反面、下方向にブレークすれば108円半ばが意識されそうだ。ただ、2週間近い揉み合いで、エネルギーは予想よりも蓄積されているとの指摘もある。
一方、材料的に見た場合、1月のADP雇用統計や12月の中古住宅販売成約指数といった米経済指標が発表される予定となっている。前者は週末に発表される米雇用統計との相関性が高いとされ、数字如何では市場が荒れることも少なくないが、本日は別途注目材料が多いだけに、果たしてインパクトは如何ほどになろうか。ちなみに、事前予想値はプラス18.3万人ほどで、前月よりは悪化するものの、それでも好数字が見込まれているようだ。
そのほか、先でも取り上げた「米FOMCの結果公表」と「FRB議長の記者会見」、そして31日まで実施される「米中通商協議」の行方にも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.70-109.90円。ドル高・円安方向は、今週高値である109.60円レベルが最初の抵抗。抜ければレンジ上限である110円や、フィボナッチの抵抗110.35円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、時間足など短期的に数回トライするも割り込めない109.10-15円をめぐる攻防を注視したい。割り込んだ場合には108円台突入が予想されるが、下方向にサポートは多く底堅いイメージに変化はない。(了)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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