ドル円今週1.10円レンジ、方向性乏しい(10/26夕)

26日の東京市場は、小幅にドル安・円高。ただ、一度も112円を割り込むことはなく、おおむね112円台前半での揉み合い。明確な方向性は乏しかった。

ドル円今週1.10円レンジ、方向性乏しい(10/26夕)

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26日の東京市場は、小幅にドル安・円高。ただ、一度も112円を割り込むことはなく、おおむね112円台前半での揉み合い。明確な方向性は乏しかった。

ドル/円相場は、112.40円前後で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。112.25-45円といったレンジ取引となったが、底割れすると日中安値である112.05円レベルまでドルは続落となった。しかし112円は割り込めず、再び揉み合いになると、16時時点では112.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、前日にNYダウが400ドルを超える上昇で大引けたものの、日本株は冴えず。日経平均株価は乱高下の末、結局マイナス圏、前日比84円安で大引けた。

一方、材料的に注視されていたものは、「不審物送付騒動」や「サウジ人記者死亡事件」などについて。
前者については、「オバマ、クリントン両氏」や「バイデン前米副大統領」に続き、トランプ氏に批判的な発言などが目立つ俳優の「ロバート・デ・ニーロ氏にも不審な小包が届いた」と報じられ、物議を醸していた。なお、送付された不審物の数は、「少なくとも10個に到達する」との報道も別途観測されている。
後者は、「サウジ検察当局が記者殺害事件の『計画的犯行』を事実上認めた」とされるなか、「ドイツ首相がサウジ国王と電話会談」、「ロシア大統領もサウジ国王と電話会談」−−などとサウジの活発な外交姿勢が報じられていた。

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先週のドル/円相場は、週間を通して1.10円の変動に留まったが、今週もここまで同様の1.10円ほどしか動いていない。具体的には111.80-112.90円といったレンジであり、しかもその多くは112円台での取引だ。そうした状況をみると、よほど足もとの112円台の居心地が良さそうで、いまばらくのあいだ112円台を中心とした揉み合い、一進一退が続く可能性を否定出来ない。
材料面では、米国ファクターとして、中間選挙を控え貿易問題についての懸念が依然としてくすぶっている。ちなみに東京時間には、ブルームバーグが「米商務省、反ダンピング調査で日本製の食品添加物グリシンに『クロ』の仮決定」と報じていた。続報に一応要注意。また、それ以外でも材料は様々あるものの、結局は米株そして米金利の動きに一喜一憂する展開が続きそうで、動静には注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、前述したように今週の値幅は111.80-112.90円、期間を少し延ばし11日以降としても111.60-112.90円のレンジに過ぎない。いずれにしても、方向性は乏しい状況だ。
そんな112円台を中心とした揉み合いがしばらく続く可能性も否定出来ないが、気が付くとレンジ取引の期間もかなり長期化している。次の動意に向けたエネルギーもジワリと蓄積されつつあるだけに、放れるようだと予想以上に値が飛ぶ危険性もあるだろう。リスク要因として頭の片隅にはとどめておきたい。

一方、材料的に見た場合、7-9月期のGDP速報値や10月のミシガン大消費者信頼感指数といった米経済指標や、米企業の決算発表も数多く予定されている。それらは当然要注意。
そのほか米国ファクターだけでも気になるものが少なくないが、欧州についても引き続き注意を払いたい。なお、本日ではなく週末要因だが、28日に実施されるドイツ・ヘッセン州の地方選を警戒する声は少なくない。メルケル氏率いる与党は14日にバイエルン州の地方議会選挙で敗北を喫しており、28日に敗れれば2連敗となる。その場合、メルケル首相の求心力の低下は否めず、ユーロ相場への影響もありそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.70-112.70円。ドル高・円安方向は、昨日高値の112.65-70円が最初の抵抗。ただ、上抜けても抵抗は多く、113円はなかなか遠いレベルなのかもしれない。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値の112.05円レベルの攻防にまず注視。下回ると昨日安値の111.82円、そして直近安値111.63円などがターゲットに。

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