ユーロドルECB理事会後下落、日中は横ばい
ユーロドルは昨晩のECB理事会後のドラギ総裁記者会見を機に急落、直近の安値を下回り海外時間に1.1356まで下値を拡大しました。
その後本日東京時間は新規材料不足と今晩の米第3四半期GDP公表を前に手控え気分が強く、1.1358-84の狭いレンジでの取引に終始しました。
昨晩のECB理事会では資産買い入れ縮小スケジュールを含め予想通り政策は不変、その後の記者会見で、ドラギ総裁は最近の経済指標の情報が予想より幾分弱いとしながらも、欧州経済の幅広い拡大とインフレ圧力が徐々に高まる基本シナリオに変更は無く、リスクは概ね均衡していると述べました。また、ドラギ総裁はイタリアの財政問題に関しても「妥協点を見つけられると感じている」と楽観的な見方を示しました。
従来からECBは資産買い入れ停止後も十分緩和的な政策を続けることを明言しており、その背景には今回のような短期的な景気下振れリスクも想定されているため、ドラギ総裁の受け答えは内容的には模範解答に近い違和感のないものでしたが、市場はドラギ総裁のやや楽観的に過ぎる見方に虚勢を感じたためか、会見後ユーロは反落、対ドルで1.14を割り込みました。
テクニカルにはユーロドルは引き続き昨日指摘のネックライン(本日1.1375近辺)に絡む動きですが、既に何度か下抜けており、もう一押しあれば年初来安値1.1301に達するレベルと言えます。ただ、ユーロドルは今週3段の下げを経験しており、週末要因もあり一旦買い戻しが入りやすい局面でもあります。上値は21日移動平均線1.1505や転換線の1.1488もやや遠く、5日移動平均1.1415あたりまででしょうか。
本日この後21:30には米第3四半期GDP速報の発表があります。前回は年率+4.2%と高い伸びを示した米GDPの今回の市場コンセンサスは前回ほどではないものの引き続き高い+3.3%。このところ荒れ模様の続く米株式市場を沈静化させうる内容となるか注目されます。
他には同時刻に米個人消費、コアPCE、23:00にはミシガン大消費者マインド指数の発表があります。
序盤の欧州株価指数先物は米株先物軟調を受けてほぼ全面安の展開です。
ユーロドル日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.29
上値は重たいものの警戒ゾーンに近い(週報10月第5週)
先週のユーロドルは、これまで同様ブレグジットとイタリア予算案に対する懸念からユーロが上値を抑えられる一週間となりました。
-
ユーロ(EUR)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.26
ユーロポンド一段高(18/10/26)
欧州ではブレグジット協議がまったく進まずポンド売り要因、いっぽうでイタリア予算案をEUが付き返したことでユーロ売り要因と欧州通貨は悪材料ばかりが目立ちます。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。