<< 東京市場の動き >>
週明け8日の東京市場は、ややドル高。しかし、東京市場が休場となったこともあり、積極的な動意には欠け、終日を通した値動きもわずか30ポイントほどにとどまった。
週末に「ポンペオ米国務長官が北朝鮮を訪問し、金朝鮮労働党委員長と会談した」などといった報道も観測されたが、為替市場の影響は限定的。ドル/円は、前週末のNYクローズと大差ない113.75円レベルで寄り付いている。
その後は、揉み合いながらもドルはじり高推移となり、日中高値である113.95円レベルまで値を上げたが息切れ。夕方にかけては113円後半でのレンジ取引となり、16時時点では113.80-85円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「日米貿易協議」について。
前者は、週末から前述した「米朝高官会談」や、訪朝に合わせて実施されたポンペオ米国務長官による日中韓といったアジア歴訪に関する話題が多い。一連の動きのなかで北委員長が「核実験場破壊のための査察団を招待した」と報じられていた。
対して後者は、ロイターが報じたロス米商務長官インタビューが話題に。ちなみに、ロス氏は「日本の貿易黒字是正は自動車工場の移転が最善」、「『毒薬条項』を日欧との貿易協定にも盛り込む可能性がある」−−などと発言していたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
大きな流れはドル高・円安方向。中期的には115円乗せトライの可能性を否定出来ないだろう。しかし、3日に年初来高値114.55円を記録したのちはやや冴えず、調整局面入りしている感も否めない。足もとの動きを見ると、価格ではなく、時間調整の色彩が濃いが、ともかく短期的にはいましばらく、ドルの上値が重い状況は続くことになりそうだ。とくに本日は、東京に続き北米カナダ市場も休場となるほか、NYもコロンブスデーで、債券市場などが休場、為替も実質休場となる。大きな動意は期待しにくいかもしれない。
材料的には、米中や日米をはじめとする貿易問題を中心とした、幾つかの「米国ファクター」への警戒感が依然として強い。また、引き続き欧州情勢、具体的にはイタリアや英国をはじめとする動きにも注意をしておいて損はないだろう。
テクニカルに見た場合、ドル高基調のなかの調整局面か。価格ではなく時間調整の様相だが、9月7日安値110.38円を起点としても、約1ヵ月で4円以上上昇している。そのため、ザックリ言って上昇幅の半値程度、つまり112円半ばぐらいまでの押しがあっても不思議はない、との指摘も少なくないようだ。そうした短期的な調整を経たのち、ドルは再び上値トライ、115円突破へと向かうことになるのかもしれない。
一方、材料的に見た場合、本日はカナダそしてNYが実質的な休場となることで、目立った米経済指標の発表などは予定されていない。ただ、ブラード・セントルイス連銀総裁の講演は実施される見込みで、そちらには注意を払いたい。
また、ロンドンをはじめ欧州市場はオープンしている状況下、イタリアや英国情勢などには要注意。場合によっては流動性の乏しいなか、欧州通貨中心の荒っぽい価格変動も否定出来ないだろう。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.30-114.10円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値である113.95円の攻防にまずは注視。抜ければ114円台回復で、114.10円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、時間足など短期のベースで先週何度かサポートされている113円半ばは、引き続き強固な下支えレベルとなりそうだ。仮に、そのレベルを下回っても底堅そうで、現状でいえばドルの下値は最大でも113円前後までか。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2018.10.09
ドル円 10/4まで上昇基調、変化の動き(週報10月第2週)
高値警戒感から10月3日に159.66円安、4日に135.34円安、5日に191.90円安と続落した。これら株安がリスク選好による円安ドル高にとってはブレーキとなった。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:山中 康司
2018.10.08
ドル円 下げの調整が入りやすい週(週報10月第2週)
先週のドル円は、水曜NY市場から木曜NY市場にかけての114円台半ばへ行って来いの動きを除くと113円台後半で方向感のはっきりしない値動きを続けた
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。