ドル円米雇用統計を注視調整続くか否か正念場(10/5夕)

5日の東京市場は、揉み合い。114円挟み、30ポイントにもとどかないレンジ取引で、明確な方向性は乏しかった。

ドル円米雇用統計を注視調整続くか否か正念場(10/5夕)

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5日の東京市場は、揉み合い。114円挟み、30ポイントにもとどかないレンジ取引で、明確な方向性は乏しかった。

ドル/円相場は、113.90円レベルで寄り付いたものの、当初はベタ凪相場。わずか10ポイント強というレンジ取引をたどるなか、ゴトー日ということで、仲値決定にかけて一時上値トライの様相に。しかし、ドル買いは続かず、また米雇用統計発表を控えた動きや、東京勢による明日からの3連休を前にしたポジション調整から、逆に小緩む展開となった。結局16時時点では、ほぼ寄り付きレベルの113.85-90円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、ポンドやNZドルなどで、やや荒い値動きをたどるも、結局レンジ内。主要通貨ペアは、いずれも売買の手控えムードが強かった。

一方、材料的に注視されていたものは、「日米貿易ファクター」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、「米副大統領が11月訪日、『日米経済対話』開催の可能性も」などと報じられるなか、「パーデュー米農務長官が、日米貿易交渉について、TPPや日欧EPAを超える譲歩を求めていく考えを示した」といった日米貿易摩擦の高まりを示唆する報道も観測されている。
対して後者は、「米政府、北朝鮮との取引でトルコ企業への制裁発表」したことに続き、北朝鮮分析サイト38ノースによる「北朝鮮はミサイル発射場解体、進んでいない」との発表も思惑を呼んでいた。

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大きな流れはドル高・円安方向にバイアスがかかり、そのターゲットは直近高値の114.55円。抜ければ、昨年11月高値の114.74円、あるいは心理的なフシ目でもある115円到達も否定出来ないだろう。ただ、9月7日安値110.38円を起点と考えても、約1ヵ月のあいだに4円を超える上昇をたどっているだけでなく、調整らしい調整が一度も観測されていない。基調が一気に反転するとは思わないが、そろそろ本格的な調整局面がやってくるといった警戒感を抱く向きは少なくないようだ。
材料的には、週末に雇用統計という重要な米経済指標の発表が予定されており、まずはそちらの要注意。
また、米の国内要因としては、6日の採決を前に抗議デモなども活発化している「連邦最高裁判所判事候補カバノー氏をめぐる動き」などが注視されるほか、引き続き欧州ファクター、具体的にはイタリアや英国といった動静も波乱含みであるのかもしれない。

テクニカルに見た場合、ドルの基調は強く、リスクも引き続き上方向。先ほど記載したように、調整らしい調整のないまま1ヵ月近く、4円以上も上昇していることを警戒する声は少なくない。そうしたなか、市場では「115円トライの前に調整が入り、ドルは下押しを経て再度上値を試す」のか、それとも「115円到達で取り敢えずの目標クリア。そののち本格的な調整」−−のどちらかを見込むのか、二極化している感も見受けられている。

一方、材料的に見た場合、8月の貿易収支や9月の雇用統計といった米経済指標の発表が予定されている。なかでも、市場の関心が高いのは米雇用統計で、もっとも注視されている非農業部門雇用者数はプラス18.5万人程度と、前月よりやや悪化するも、かなりの好数字が予想されている。
また、先日発表されたADP雇用統計が事前予想を大きく上回ったことで、本日の米雇用統計に対する期待感が上がっている感も否めない。したがって、もちろん程度によるが、好数字よりも悪い数字が出た場合の反応に要注意か。
そのほか、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演や、前記した6日の採決を前に実施されるカバノー候補の討論終結動議の投票にも注意を払いたいところだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.10-114.60円。ドル高・円安方向は、直近のドル戻り高値である114.55円の攻防にまずは注視。抜ければ114.74円、そしてついに115円がターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、目先安値の113.65円レベル、そして113円半ばなどがサポートに。また、再三再四指摘しているドル上昇トレンドラインの下限も、本日は113円半ばレベルに位置する。大崩れするイメージは乏しいものの、テクニカルにはなかなか微妙なレベルに達しつつあるのかもしれない。

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