ドル円 依然レンジ取引、いま少し続く公算(9/10夕)

材料的には、トルコや英国などのほか、昨日実施された総選挙を受けたスウェーデンの政治情勢にも要注意。

ドル円 依然レンジ取引、いま少し続く公算(9/10夕)

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週明け10日の東京市場は、揉み合い。111円を挟んだ20ポイント強のレンジ取引で、方向性も乏しかった。

ドル/円相場は、先週末のNYクローズと大差ない111円前後でオープン。週末には、トランプ米大統領から「日米交渉、物別れなら日本側は一大事に」といった発言が改めて聞かれるなど、材料も観測されたが、実際のところ相場への影響は限定的だった。
ドル/円は寄り付いたのちも値動きは乏しく、終日を通して111円挟みのレンジ取引に終始。そのまま16時段階では110.95-00円で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、ドル/円以外も為替は総じて小動きをたどるなか、仮想通貨ビットコインはやや荒っぽい。週末には6400ドル前後から6100ドル後半まで急落、そののち再び6300ドル後半まで戻すというなかなか激しい上下動が観測されている。

一方、材料的に、注視されていたものは、引き続き「トランプファクター」と「北朝鮮情勢」について。
前者については、週末に前述した「日米交渉」に関するトランプ発言や、「米司法省に『匿名寄稿者』の調査要求」との報道が観測されたことに続き、「アップルに米国内での生産を呼び掛け」といったニュースなどもあったようだ。
対して後者は、週末に「北朝鮮が建国70周年の軍事パレード実施、ICBMは登場せず」と報じられ、トランプ氏が「謝意を伝える」なか、文化日報から「北委員長は戦争終結宣言後の核査察を公約へ」との報道が観測され、話題になっていたという。

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先週末のNY時間には注目の米雇用統計が発表され、前後には乱高下をたどるも、結局レンジ内。ザックリ言って、6日のNY時間以降、すでに2営業日程度は110.40-111.25円程度のボックス内での変動にとどまっている感を否めない。1円にも満たない値幅であり、さすがにこのレンジは遠くないタイミングで放れていくと予想するが、抜けても109.75-112.15円というややワイドなボックス圏を抜けるには、いま少し時間が必要か。そうした意味で、ドル/円のレンジ取引はまだしばらく続く可能性もある。

材料的には、トルコや英国などのほか、昨日実施された総選挙を受けたスウェーデンの政治情勢にも要注意。注目要因の多い、欧州や新興国通貨が主導する展開が継続しても不思議はないだろう。それに対して米国で注目なのは、貿易問題を中心とした「トランプファクター」。貿易問題については米中あるいは日米の動きばかりに目がいきがちだが、今週は米欧の通商担当者による協議も実施される予定だ。関連のニュースには注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、依然として日足は一目均衡表の先行帯の雲に埋没している状況だ。そんな一目の雲は本日110.65-111.55円に位置し、週末までは横ばいに近い推移をたどるが、来週に「雲の捻じれる」格好となり、上限と下限が急接近することが見込まれている。つまり、次の方向性を示すための大きなチャンスだ。今日、明日と言ったことではないものの、レンジ放れのタイミングが徐々に近づきつつあるのもしれない。

一方、材料的に見た場合、目立った米経済指標の発表は予定されていないものの、ボスティック・アトランタ連銀総裁の講演などが実施される見込みで、要人発言には一応要注意。
また、政治ファクターとしては、訪露している安倍首相がプーチン氏との日露首脳会談を実施する予定となっているほか、ロシアやアジア太平洋地域の国や企業関係者が出席する国際経済フォーラムでの日中接触などを指摘する声も少なくない。相場が動意付く材料となるのか続報が期待されている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.50-111.50円。ドル高・円安方向は、先週末のNY高値である111.25円レベルが最初の抵抗で、抜ければ一目の雲の上限が位置する111円半ば、あるいは直近高値の111.76円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目の雲の下限が位置する110.65円レベルの攻防にまずは注目。下回れば前回安値110.38円を目指す。かなり底堅いイメージだが、ザックリ言って110円前後を「しっかり」下回ればドル下値は波乱含みか。

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