ドル円 連休明けトルコ市場の動きが気掛かり(8/27夕)

週明け27日の東京市場は、ややドル安。一時111円を割り込む場面も見られたが続かず、夕方にかけては111円台を回復している。

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ドル円 連休明けトルコ市場の動きが気掛かり(8/27夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け27日の東京市場は、ややドル安。一時111円を割り込む場面も見られたが続かず、夕方にかけては111円台を回復している。

週末に北朝鮮絡みなど幾つかニュースがあったものの、為替市場への影響は限定的。ドル/円は先週末のNYクローズと大差のない111.30円前後で寄り付いた。そののち111.35円レベルの日中高値を示現したが上値は重く、一転してドル売りが優勢に。

先週末のNY安値である111.10円ではいったん下げ渋るも結局割り込むと、そのまま110.90-95円まで下落した。ただ、夕方にかけてドルは小戻し、16時段階では111.10-15円で推移、欧米時間を迎えている。

なお、自国の金融市場が連休明けとなるトルコリラは、不安定な動き。対円では下方向にギャップを空けて高値圏で寄り付くも上値が限られただけでなく、そののち下落に転じるとギャップを埋め、さらに下値をうかがう様相が観測されていた。

一方、材料的に、もっとも注視されていたものは、引き続き「北朝鮮情勢」について。先週末にトランプ米大統領が「米国務長官の訪朝中止」を明らかにしたが、その件について中国は「米国の訪朝中止は無責任」と非難、労働新聞によると北朝鮮も同様のコメントをしたほか、別途「米特殊部隊による訓練を非難」していたようだ。

米朝関係の亀裂が気になる。また、朝鮮中央通信による「北朝鮮、拘束日本人を国外追放」との報道も、観測されていた。
それとは別に、「豪新首相が閣僚名簿発表、ビショップ外相は辞任表明」したほか、トランプ氏やメキシコ経済相が早い段階でのNAFTA再交渉合意を示唆する発言をそれぞれ行うも、結局「合意した」との報道は現段階までに聞かれていない。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は21日に目先安値の109.77円を記録したのち、先週末には111円半ばまで2円近く値を上げたが、トランプ米大統領による「米国務長官の訪朝中止」発言が北朝鮮リスクを喚起させ、調整と思しき動きが断続的に観測された。

そうした動きは週明けとなる本日東京時間も継続し、110.90-95円まで一時値を下げている。再びドル安方向のリスクが高まってきたという感じではないとはいえ、目先のドル高トライに冷や水が浴びせられた格好で、少なくともドルの高値トライが仕切り直しとなった感は否めない。

レンジを狭く取れば、110.00-111.50円程度での一進一退が目先は続く可能性もある。
材料的には、「パウエルFRB議長によるジャクソンホールの講演」を先週末に終え、「米貿易問題」とトルコを中心とした「新興国リスク」が再び取り沙汰されはじめた。実際、後者に関しては、先でも少し振れたように休場明けとなるトルコリラ相場が、東京市場からやや不安定な値動きをたどっており、先々の動きも懸念されている。相場のかく乱要因として注視しておく必要があるかもしれない。

テクニカルに見た場合、一目均衡表では110.60-111.60円レベルと、おおよそ1円程度のボックスを形成し週間を通して横ばい推移をたどる先行帯の雲のなかに、日足が埋没している格好だ。方向性は乏しいが、ある意味では非常に居心地が良い。まずは、足もとで推移している一目の雲をめぐる攻防、上下どちらに、そして「しっかり」とブレークするのか、その方向性を注視したい。

一方、材料的に見た場合、7月のシカゴ連銀全米活動指数や8月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標の発表が予定されているほか、米財務省による2年債入札も実施される見込みで、それらは当然要注意。

また、トランプ米大統領の一挙手一投足や、トルコ・北朝鮮情勢などにも注意を払いたいところだ。なお、大雑把に言えばドルなどよりも、トルコリラやユーロをはじめとした欧州通貨の動きが気掛かりかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、先週末に記録した直近高値111円半ばが最初の抵抗。ただ、上抜けても111.60-65円には一目の雲の上限、111.85-90円はフィボナッチのポイントにあたるなど、112円はなかなか遠い存在なのかもしれない。

対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線や一目均衡表の基準線が位置する111円前後が目先のサポートに。割り込んだ場合には、一目の雲の下限が横ばい推移する110.60-65円がターゲットとなりそうだ。

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