ドル円見通し円買い優勢、110円割れなるか!?(8/13夕)

週明け13日の東京市場は、ややドル安・円高。一時110円割れをうかがう様相を呈したものの、結局割り込めず。ただ、下値トライ後は、110円前半で底堅い値動きに。

ドル円見通し円買い優勢、110円割れなるか!?(8/13夕)

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週明け13日の東京市場は、ややドル安・円高。一時110円割れをうかがう様相を呈したものの、結局割り込めず。ただ、下値トライ後は、110円前半で底堅い値動きに。

前週末に実施された「日米貿易協議」において、これといった進展がないまま9月再協議が決定したことを受けた根強い警戒感に加え、いわゆる「トルコショック」の余波も残り、ドル/円相場は上方向にギャップを空け、円高レベルで寄り付いている。
先週末に110.85-90円で引けたドル/円は、110.40-45円で寄り付いたのち続落、一時110.10円前後まで値を下げた。トルコリラなどが値を崩し、円が全面高推移となったことがドル/円にも波及したほか、日経平均株価が大引けベースで440円安と大幅安をたどったことが嫌気されていたようだ。16時時点では、110.20-25円で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、先週末にかけて相場変動の「主役」になっていたトルコリラは、本日もその地位を譲らず。対円やドルで、先週末に記録した最安値を再び更新する局面も観測されている。

一方、材料的に、もっとも注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「トルコ問題」。
前者については、週末にイラン学生通信が「北朝鮮の李外相が同国ラリジャニ国会議長と会談した際、核の知識は保持すると発言」、米CNNは「北朝鮮が米国の提案をすべて拒否、非核化交渉進まず」−−などと報じるなか、聯合(れんごう)ニュースは「韓国大統領と北朝鮮委員長が9月までに平壌で会談」と報道し思惑を呼んでいた。
対して後者は、週末にNYタイムズが「米国の対応次第で新同盟国を探す」などとしたトルコ大統領の寄稿文を掲載。米国との関係で亀裂の深まりをうかがわせるなか、中銀が「リラ建てとドル建ての債務について支払準備率を引き下げる」など、リラ急落に歯止めをかけることや銀行システムの流動性拡充を図る措置を発表したうえ、「市場動向を注視し、必要なすべての措置を取るだろう」との声明を発表している。

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夏枯れ相場で全般参加者が乏しいなか、単純に値動きだけをみると、ドル/円が「主役」の座にないことは確かなのだが、気が付いたら110円前半で、ジリジリとしたドル安・円高が進行する展開となっている。そんな今年の相場の特徴は「ダマシ」が多いこと。そうした意味からすると油断は禁物だが、基本的なリスクは下方向か。本日の東京時間に割り込めなかった110円前後をテクニカルに見た場合、移動平均の200日線や、8月安値108.11円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%戻しなど重要サポートに当たる。しっかり割り込むことが出来るのかどうか、まずはその攻防に要注意だ。

材料的には、米中そして日米を中心とした「貿易問題」への警戒感がくすぶるなか、フレッシュな話題として先週末から「トルコ問題」への関心が高まりつつある状況となっている。

前述したように、同国中銀は通貨防衛などを目的としてなかなか早い対応に動いたが、リスクが根底から回避されたわけではないだろう。ユーロなど近隣諸国に対する波及的な影響も見られるだけに、引き続きその動静には十分な注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、前回7月26日安値の110.58円に続き、同9日安値の110.20円も下回る展開となっている。後者に関しては、本稿執筆時再び回復するなど「しっかり下回った」とは言えないが、それでも基本的なリスクは下方向か。
なお、110.05円が5月安値108.11円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに当たるほか、移動平均の200日が109.95-00円に位置するなど、110円前後はなかなか強いテクニカルポイントとなりそう。一旦は、それらレベルをサポートにドルの底堅い値動きを予想する声も聞かれていた。

一方、材料的に見た場合、本日は米経済指標の発表のほか、米地区連銀総裁の講演といった材料は特別見当たらない。そうした意味では、やや動きにくいイメージも残る。
とは言え、「米貿易問題」をはじめとする継続案件は数多く、また「トルコ問題」などにも要注意か。さらに、本日東京時間は日経平均株価が大幅安をたどったうえ、時間外で取引されているNYダウ先物も冴えなかった。NYダウやナスダックをはじめとする、実際の米株市場の動きも注視しておきたい。

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ドル円日足

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.70-110.80円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間早朝に空け、そのまま埋めきれていない110.75-90円レベルのギャップが最初の抵抗か。抜ければ、先週末NY終盤に記録した111.00-05円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日の東京時間安値である110.10円の攻防にまずは注視。割り込んでも、前述したように110円前後には200日をはじめ重要なサポートが複数位置しており底堅そう。

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