<< 東京市場の動き >>
26日の東京市場は、ドル安・円高。レンジそのものは、決して広くなかったが「早朝高・大引け安」の近い値動きで、円の強さが目に付いた。
ドル/円相場は、110.95円レベルで寄り付いた直後に、111.05円の日中高値を示現するもドル買いは続かず。スグに流れは反転し、そのまま夕方にかけてドルはじり安推移をたどっている。
大きく割り込んだわけではないものの、前日に記録した安値110.65円レベルを割り込んだあともドルは冴えず110.55-60円まで続落。16時時点では110.65-70円の日中安値圏で推移し、欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易問題」と「北朝鮮情勢」について。
前者については、昨日実施された米欧首脳会談で、「貿易障壁縮小への取り組みで一致」したことを受け、米中や日米などほかの国・地域との貿易問題が改めてクローズアップされていた。そうしたなか、産経新聞「日米新通商協議、8月開催にズレ込み」、ワシントンポスト紙「トランプ氏、輸入車に25%の関税検討」、WTO事務局長「米中貿易戦争で激化なら、数百万人失業の恐れ」−−などといった報道や発言が観測されている。
対して後者は、ポンペオ米国務長官による「北朝鮮が核物質の生産を続けている」との発言のほか、聯合ニュースは「北朝鮮、国連大使を交代」と報じ、一部で話題となっていた。
<< 欧米市場の見通し >>
大局的に見た場合、「ドル高基調のなかの調整局面」に間違いはないものの、問題は「価格調整」であるのか「時間調整」であるのかということ。昨日レポートしたように、基本的には「時間調整」の色合いが濃く、111円台を中心とした揉み合いがしばらく続く可能性も指摘されたが、本日の東京時間にレンジの下限をわずかながら更新するなど、「価格調整」の傾向をうかがわせていることは気に掛かる。なお、テクニカルには、5月末安値の108.11円を起点とした上げ幅の半値押しにあたる110.65円レベルを、一時的とはいえ割り込んでおり、続落も否定できない。
材料的には、注目されていた「米欧首脳会談」を無事にこなしたことで、マーケットはECB理事会と総裁会見、そして米ファンダメンタルズへと関心が移行している。また、米貿易問題に関しては本丸である米中を中心にまだまだ難しい協議が続きそうだ。引き続き米大統領の発言などには注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、今週に入って以降形成していた110.75-111.55円を下方向に放れたが勢いはなし。現在までのところ、「レンジを20ポイントほど下方修正したに過ぎない」−−状況だ。つまり、形成レンジを下放れたとはまだ言えそうになく、110.50-111.50円などといった新たなボックス圏を今後構築する可能性も否定できないだろう。
ただ、フィボナッチの観点でいえば、5月末安値の108.11円を起点とした上げ幅の半値押しにあたる110.65円レベルを、一時的とはいえ割り込んできた。次のターゲットは同61.8%押しに当たる110.05円で、続落の動きも懸念されている。
一方、材料的に見た場合、6月の耐久財受注速報や7月のカンザスシティ連銀製造業活動指数などの米経済指標が発表されるほか、注目の米企業決算発表も少なくない。まずは、それらに要注意。
ただ、本日に限ればECB理事会と総裁会見など、欧州情勢により注意が必要か。依然としてユーロ/ドルを中心に動意が極めて鈍いだけに、それが大きな反応を示すなら、ドル/円への波及的な影響も。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.20-111.20円。ドル高・円安方向は、しっかりと回復することが出来ていない111円ちょうどが最初の抵抗で、上抜ければ前回高値111.55円ターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日の東京安値の110.55-60円の攻防にまず注視。割り込んでも底堅いイメージは残るが、移動平均の200日線などが位置する110円前半に向けた続落は否定出来ない。(
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.05.04
来週の為替相場見通し:『ドル円は為替介入およびFOMCを経て急落するも続落余地は限定的か』(5/4朝)
ドル円は今週初に記録した約34年振り高値160.24をトップに反落に転じると、週末にかけて一時151.87まで急落するなど、週間値幅が8円を超える歴史的大相場となりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.05.03
ドル円 ドル高の調整進む、米雇用統計の内容注視(5/3夕)
アジア市場はドルが弱含み。寄り付きから一貫してのじり安で、一時は153円を割り込む局面も観測されていた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.05.03
FOMC結果のポイント:パウエル議長はややハト派、記者会見直後に日本当局は介入第2弾実施か(5/3)
米連邦準備制度理事会(FRB)は4月30日−5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)において、政策金利を下限5.25%、上限5.5%と6会合連続で据え置いた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2018.07.27
ドル円上昇、貿易摩擦懸念後退と米GDP期待(7/27朝)
26日の海外市場でドル円は反発。東京時間終盤の安値110.59を底に反発し111円台を回復、 東京時間7:00現在は111.25レベルでの取引です。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2018.07.26
ドル円週初安値を割り込み19日から下落二段目(7/26)
25日午後からのジリ安が続き、26日未明には110.663円まで下げて23日安値を割り込んだ。いったん111円台を回復しかけたものの26日午前は111円割れの状況で推移している。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。