ドル円15日高値110.90円が視界内にドル続伸も(6/21夕)

21日の東京市場は、ドル高・円安。一時110.75円レベルまで値を上げ、15日に記録した前回高値110.90円を視界内に捉えた値動きとなっていた。

ドル円15日高値110.90円が視界内にドル続伸も(6/21夕)

<< 東京市場の動き >>

21日の東京市場は、ドル高・円安。一時110.75円レベルまで値を上げ、15日に記録した前回高値110.90円を視界内に捉えた値動きとなっていた。

ドル/円相場は、寄り付いた110.30円レベルを日中安値にドルが小じっかり。とは言え、当初は110円半ばで上値も重かったがいったん上抜けると、日中高値である110.75円レベルまで一気に上昇した。前日比32円安とマイナス圏で寄り付いた日経平均株価がプラス転換、終値ベースでは137円高となったことなどが好感されていたという。
16時時点でも、日中高値圏である110.60-65円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、この日も「米貿易戦争懸念」と「北朝鮮情勢」について。
前者については、潜在的なリスクがいまだくすぶるものの、ロス米商務長官から「自動車関税を提案するかはまだ決めていない」、トルドー加首相も「自動車関税を米が実際に発動するか疑問」と発言したことで、喫緊の警戒感は幾分和らいだ感を否めない。対して後者は、マティス米国防長官から「北朝鮮、非核化への行動はまだない」とのコメントが聞かれた反面、「トランプ米大統領は参加した会合で北朝鮮の非核化を約束」、米CBSニュース「北朝鮮委員長、米朝首脳会談でトランプ氏にミサイル実験施設の解体を約束」−−などとした報道が観測されている。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日の東京夕方段階では抜けきれていなかった移動平均の200日線が位置する110.20-25円を、その後の欧米時間にしっかりと超えてきた。また続けて、本日の東京時間には一時110.75円レベルまで、ドルは続伸している。それらを受け、テクニカルには前回高値110.90円を起点としたフィボナッチの76.4%戻し(110.60円レベル)も突破したことになり、名実ともに前回高値が視界内に。110.90円を超えれば111円台回復とともに、5月高値の111.39円がターゲットとなりそうだ。
材料的には、先でも指摘したように、米貿易問題が潜在的なリスクであるものの、米株が基本堅調かつ米金利上昇がドル高の強力な支援要因になっている。引き続き米株の動きなどをにらみつつだが、このあとも堅調推移を続けるようだと、為替市場においてもドル買いを後押しする要因になるとの見方は少なくない。

テクニカルに見た場合、昨日欧米時間には、上値抵抗だった200日線突破をめぐる攻防を経たのちしっかり上抜けると、今度は同レベルがサポートレベルとして寄与した感がある。リスクは再びドル高方向にバイアスがかかるだけでなく、このあとも200日線がサポートとなり、ドルが底堅く推移する可能性も取り沙汰されていた。
そんなドルの抵抗は、まず前回高値の110.90円。超えれば111円台回復とともに、5月高値の111.39円がターゲットとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、6月のフィラデルフィア連銀景況指数が発表される予定であり、そちらの数値は一応要注意。
また本日は米国ファクターが全般的に乏しいなか、欧州要因で注目されるモノは少なくない。一例を挙げると、英中銀による政策金融政策発表や、カーニー英中銀総裁やバイトマン独連銀総裁による講演などとなる。ユーロ/ドルなどの動きがけん引する格好で、ドル/円相場にも波及的な影響を与える可能性を否定出来ない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.10-111.10円。ドル高・円安方向は、まず東京高値である110.75円レベルの攻防を注視。抜ければ前回高値110.90円や111円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日上抜けして以降、サポートとして寄与している移動平均の200日線(110.20-25円)をめぐる動きが注視されている。ただ、割り込んだとしても109円後半には一目均衡表をはじめとするテクニカルポイントが目白押しで、大崩れするイメージはない。(了)

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