リスクはドル高、ただ上値重く上げ渋りか(6/7夕)

7日の東京市場は、ドルが小安い。基本的には110円挟みの一進一退をたどるなか、寄り付きよりは若干値を下げたレベルで大引けている。

リスクはドル高、ただ上値重く上げ渋りか(6/7夕)

<< 東京市場の動き >>

7日の東京市場は、ドルが小安い。基本的には110円挟みの一進一退をたどるなか、寄り付きよりは若干値を下げたレベルで大引けている。

ドル/円相場は、110.15-20円で寄り付いたものの、積極的な動意はうかがえず。新規材料に乏しいなか、基本的には110円挟みの揉み合いで方向性に欠けたが、ドルの上値はやや重い印象か。日経平均株価が4日連続の上昇、前日比197円高で大引けたものの、為替市場の反応はいまひとつだった。
16時時点では、110.00-05円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、本日も「北朝鮮情勢」と「米貿易問題」。
前者については、「シンガポールのバラクリシュナン外相が北朝鮮の李外相の招待で7-8日に訪朝、序列2位の金最高人民会議常任委員長とも会談」と報じられていたほか、「スーダンが『北朝鮮と関係断絶』を発表」し、一部で話題となっていた。そのほか、トランプ氏弁護士が「北委員長は土下座して首脳会談開催を懇願」と発言したとの報道、日米外相が会談を行い「北朝鮮に完全非核化要求で一致」したもようだ。対して後者は、産経新聞が「米輸入車関税、G7の焦点に」と報じたうえ、日米首脳会談とあわせた幾つかの思惑も聞かれていたという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は前日のNYタイムに110.27円まで上昇するなど、引き続き基調はドル高方向にバイアス。テクニカルには、前回高値111.39円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しを上抜けたほか、移動平均の200日線が位置する110.15-20円をザラ場ベースで一時突破している。さらなるドルの上昇も否定出来ない。ちなみに次の上値メドは、週足の移動平均52週線が位置する110.30-35円、あるいは前述したフィボナッチの76.4%戻しにあたる110.60-65円などがターゲットに。
そうしたドル高の原動力となっているのが米株価や金利高。とくに前者が強く寄与している感を否めない。ただ、「米貿易戦争の再燃懸念」が根強いうえ、本日は日米首脳会談が実施される見込みとなっている。取り敢えずは一時的だろうが、ドル高の流れも一服、調整を予想する声も聞かれていた。

テクニカルに見た場合、110円レベルを超え、さらに移動平均の200日線を一時上回る展開も見られるなどドルの基調は強いと言わざるを得ない。110.60-65円のテクニカルポイントを超えれば、111円台回復、111.39円の前回高値も視界内に捉えられかねないだろう
その一方、時間足などをみると、ドルは下値を順調に切り上げているようだ。ごく短期では109.75-85円に弱いサポートが位置するほか、109.35-50円など下方向にポイントは多く底堅そう。

一方、材料的に見た場合、4月の消費者信用残高など幾つかの米経済指標が発表されるものの、マーケットの関心は低く、基本的にはノーインパクトか。それによりむしろ、実施される日米首脳会談を警戒する声が少なくない。ちなみに、市場の一部では「米国が北朝鮮の拉致問題に尽力する代わりとして、貿易問題で譲歩を迫る」−−などといった“深読み”をする声も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.50-110.40円。ドル高・円安方向は、引き続き200日線が位置する110.15-20円や、昨日高値である110.27円の攻防にまず注視。抜ければ110.60-65円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日からやや値を上げた移動平均の25日線などが位置する109.75円レベルが最初のサポートか。ただ、割り込んでも109.35-50円など下方向にテクニカルポイントは多く底堅そう。(了)

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