<< 東京市場の動き >>
週明け4日の東京市場は、小幅にドル高・円安。値動きそのものは40ポイントに届かず小動きたったが、早朝を安値にドルはじり高に推移している。
週末にかけて実施されたG7財務相・中銀総裁会議で「米の輸入制限に懸念と失望」といった議長総括が示されるなど、貿易戦争再燃懸念も取り沙汰されたことで、ドル/円相場は、前週末のNYクローズより若干円高の109.40-45円で寄り付いた。
しかし、そのレベルが日中安値で、以降はむしろドルが小じっかり。前週末比193円高で寄り付いた日経平均株価が上げ幅をさらに拡大、大引けベースでは304円高となったことなどが好感されていた面もあったという。109.75-80円まで一時値を上げ、16時時点では109.65円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「米貿易問題」と「北朝鮮情勢」。前者については、前述したようなG7に絡むニュースが幾つか報じられたほか、米中間についても中国商務部が「米が関税導入なら米中の合意は無効に」とする反面、米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長から「トランプ大統領は数十年ものあいだ続いてきた不公正貿易に対処しているにすぎない」との反論が聞かれるなど、泥沼の様相に。
対する後者は、12日の米朝首脳会談開催に向けた事前協議などが進展している旨のニュースが目についたものの、労働新聞による「北、米韓の合同演習を非難」、「拉致問題はすでに解決、日本は謝罪と賠償を」といった報道も別途観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
先週末に発表された米雇用統計は、好数字だったにもかかわらずレンジを抜けられず。その後、本日の東京時間にかけても110円は近くて遠い印象で、届きそうで届かない。以前から報じているように、個人的には3月末から4月初旬にかけての2週間程度続いた2円程度、つまりは108.00-110.00円といったレンジ取引が、いましばらく続くことを期待しているのだが、実勢相場の状況を見ると必ずしも否定出来ないのかもしれない。ただ、110円レベルをしっかり超えていければ調整も一巡、111.39円の前回高値が再び視界内に。
材料的にも、強弱要因が混在しており悩ましい。ただ、米貿易戦争問題が再燃するなか、トランプ氏が自身のツィッターに「貿易戦争に負けるわけにはいかない」と書き込むなど、週末に予定されているG7サミットへの警戒感が徐々に高まってきた感もある。ドルの上値を抑制する一因となりそうだ。
テクニカルに見た場合、先週一時108.12円まで下落したようなドルの下値不安は一服したものの、上値は重く、足もとはドル高の調整局面における中段保ち合いとなっている。110円を再び超えれば調整終了の可能性が高まることも予想されるが、109.70-75円には移動平均の25日線や一目均衡表の基準線など複数の重要なテクニカルポイントが位置することもあり、容易に抜けていくことは困難との指摘も聞かれていた。108.00-110.00円といったレンジ取引が、いましばらく続く可能性もある。
一方、材料的に見た場合、4月の耐久財受注など幾つかの米経済指標が発表される予定となっているが、マーケットの関心はそれほど高くなく、基本的に影響は限定的か。
ただ、週末にG7サミットを控えた動きや、来週12日の米朝首脳会談前に実施される日米首脳会談など、短期的には各国の政治要因に注意を払いたい。また、イタリアやスペイン、トルコといった欧州情勢にも一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.00-110.00円。ドル高・円安方向は、25日線などが位置する109.70-75円の攻防にまずは注視。抜ければ、110円が再び視界内に捉えられそうだ。
対するドル安・円高方向は、先週末の米雇用統計発表後のドル安値である109.40円レベルが最初のサポート。割り込むようだと、109.00-10円や5月31日安値の108.39円などがターゲットに。(了)
オーダー/ポジション状況
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