ドル戻り高歩調継続、ただ目先は上げ渋りも(4/26夕)

26日の東京市場は、揉み合い。109円前半、20ポイント強のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。  

ドル戻り高歩調継続、ただ目先は上げ渋りも(4/26夕)

<< 東京市場の動き >>

26日の東京市場は、揉み合い。109円前半、20ポイント強のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円は、109.40円レベルで寄り付いたものの、動意が乏しい。株価や明日に実施される南北朝鮮首脳会談の行方をにらみつつ、積極的な売買は手控えられた。結局、値動きは終日を通して109.25-45円といった20ポイント強の凪商状。16時時点では、109.25-30円で推移して欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、明日に南北朝鮮首脳会談を控えた「北朝鮮情勢」。聯合ニュース「米韓軍事訓練、南北会談前に終了か」、朝鮮日報「南北会談、非武装地帯の監視哨所段階的撤収を協議へ」、共同通信「首脳会談で“道筋”を協議、南北宣言で非核化言及も」−−などと関連ニュースが相次ぎ報じられるなか、韓国が会談前後の日程を発表、もっとも関心の高い「首脳会談は午前10時半から開始」することが明らかとなった。
そのほか、安倍首相による「解散・総選挙は頭のなかにまったくない」との発言、AFPによる「米空軍、カリフォルニア州で大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射実験実施」との報道も観測されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

材料的には、「シリア情勢」や「日米首脳会談」など多くの材料をこなし、足もとは米金利動向や、ファンダメンタルズ要因に関心が集まっている感がある。本日の欧米時間も米債入札を受けた金利情勢や、米経済指標の発表などにより、マーケットは一喜一憂しそうだ。ただ、明27日は前述したように注目要因である「南北首脳会談」が開催される見込み。それを見極めたいとの向きも多く、本日の東京時間ほどではないにしろ、狭いレンジ取引に終始するとの声が有力だ。
なお、チャートを見ると、109円半ばが目先のドルの抵抗となっている感があるものの、抜ければ110円台回復がいよいよ現実味を増してくる。

テクニカルに見た場合、基本的なリスクは上方向にバイアスがかかる。
しかし、本日の東京時間に記録した高値109.45円レベルは、昨年11月高値114.74円を起点とした半値戻しにあたるテクニカルポイント。加えて、3月安値104.57円から、約1ヵ月で5円近い戻りを記録しており、短期的には若干買われ過ぎの感に達してきた。これは、RSIのようなオシレーター系のチャートからも明らかだ。ドル上昇リスクが高いものの、足もとはいったん調整の動きが入っても不思議はないかもしれない。

一方、材料的に見た場合、3月の耐久財受注速報など幾つかの米経済指標の発表が予定されているほか、米財務省による7年債入札が実施される見込みとなっている。また、欧米企業の決算発表や、欧州ファクターだがECBによる金融政策の発表、ドラギ総裁の会見などにも注意を払いたい。ドルより、欧州通貨主導の値動きを警戒する声も聞かれていた。
ほかでは、明日の南北首脳会談に向けた動きや、ここにきて急速に感心を高めている「イラン核合意」をめぐる動き、さらにいえば「米の合意離脱があるのか否か」にも要注意。関連発言などによっては、マーケットの波乱要因にもなりかねない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.80-109.80円。ドル高・円安方向は、本日高値の109.45円レベルの攻防にまずは注視。先で指摘したように、フィボナッチの観点で重要なポイントに当たることもあり、抜ければ一気に110円に迫る展開も否定出来ない。
対するドル安・円高方向は、今年1月上旬以来の上抜けとなった一目均衡表の先行帯の雲の上限がサポートとして意識されそうだ。ちなみに本日は、109.00-05円に位置している。割り込めば108円半ばや、一目均衡表の転換線が位置する108.15-20円がターゲットに。(了)

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