米金利と株と為替と
今週に入ってから米金利上昇がドル買いの要因となり、一昨日に10年債利回りが3%の大台に乗せてからドル買いの動きが更に強まり、ドル円も109円台半ばまで上昇してきました。この流れではユーロドルも足並みを揃え1.21台後半へとユーロ安(ドル高)が進んでいます。
昨年、今年3月まで、4月以降と少なくとも為替市場では米金利との相関が変化してきました。あらためて米金利と円相場との動きを見てみたいと思いますが、今回はNYダウ(GLOBEX先物)も並べてあります。日足チャートで、上から米10年債利回り、NYダウ先物、ドル円となっています。縦線は1月と4月です。
米10年債利回り、NYダウ先物、ドル円 日足
こうして見ると昨年までは、だいたいドル金利とドル円は同じ方向、1月以降は税制改革による米国債増発懸念が需給悪化を予想させ、米国債売りの金利上昇という悪い金利上昇からドル売りとなる逆相関でした。しかし、4月からは再び昨年までの金利とドルとの正相関に戻っています。
ここでNYダウの動きを見ると、だいたいではありますが2月まで金利上昇はダウ上昇となっていて、安全資産の米国債(債券売り=利回り上昇)からリスク資産の株式買いへと資金が移動したことがわかります。しかし、2月初めのNYダウ急落により一時的な逆相関後、やや正相関といった状況が4月中旬まで続きました。そして直近では2月初めと同様に長期金利上昇がNYダウの下げへとつながりました。
ここからは予想ですが、典型的な安全資産とリスク資産との資金移動がどうなるか、つまりNYダウがどちらへ動くのかが焦点となってきそうです。NYダウは現在1月末からのトライアングル(三角もちあい)を形成していて、そろそろどちらかに抜ける展開が考えられます。上に抜ければリスク資産選好(いわゆるリスクオン)で金利上昇がドル買いに繋がり、下抜抜ければその逆でドル売りにつながると考えられそうです。
オーダー/ポジション状況
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