ユーロ急落総裁記者会見後対ドルで1.21割れ(4/27未明)

ECB理事会は26日夜、金融政策を発表しましたがステートメントは前回と同じ内容で、主要政策金利を据え置き、

ユーロ急落総裁記者会見後対ドルで1.21割れ(4/27未明)

ユーロ急落総裁記者会見後対ドルで1.21割れ

ECB理事会は26日夜、金融政策を発表しましたがステートメントは前回と同じ内容で、主要政策金利を据え置き、債券の買い入れ額も300億ユーロの水準を少なくとも9月までは維持、必要に応じて延長すること、政策金利を債券購入終了後も相当期間現水準に維持する方針も不変です。
その後の記者会見でドラギ総裁は幅広く底堅い成長を持続しながらも、今年に入って予想外に域内の経済成長ペースが鈍化しているとの認識を示しました。
ただ、背景については一時的な要因もあるとして現時点での政策変更は否定、また、米国を念頭に保護主義の広がりが景況感に及ぼす悪影響への懸念も示しました。

一方でドラギ総裁は今回の理事会で最近の為替市場の乱高下については議論しなかったとも述べたため、会見中にユーロドルは一時1.2210まで上昇する局面もありましたが、会見後は下落。節目と見られていた3/1の安値1.2155を割り込み、さらに1.21をも割り込んで安値1.2098をつけた後東京時間3:00現在は1.2110-15レベルで取引されています。

ドラギ総裁は必要以上に強気の見方はせず、最近のユーロ圏の経済指標の不冴えを正面から受け止めた印象で、ユーロの下落はやむをえないところ。テクニカルには1.2155を割り込んだことでユーロドルは2月以来続いたこう着状態からの下放れを明確にすることとなりました。目先のターゲットは本日1.2006レベルを上昇中の200日移動平均線。

ただ、ドラギ総裁の会見でも述べられた通り、上昇モメンタムの喪失が寒波やフランスでのストライキ等の影響による一時的なものである可能性も否定できず。ここまでの不冴えを一旦全部織り込んだ現在、ユーロドルがこのまま速いスピードで下落を続けるというよりは、一旦リセットがかかったと見て今後の経済指標を吟味しながら底値を探す動きとなる可能性が高いものと考えます。

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