ドル円 FRB議長証言後もレンジ内仕切り直しに(2/28夕)

28日の東京市場は、ややドル安・円高。一時107円割れをうかがう局面も観測されたが、結局割り込めなかった。

ドル円 FRB議長証言後もレンジ内仕切り直しに(2/28夕)

<< 東京市場の動き >>

28日の東京市場は、ややドル安・円高。一時107円割れをうかがう局面も観測されたが、結局割り込めなかった。

ドル/円は、107.30-35円で寄り付いたのち、107.50-55円を記録して日中のドル高値をつけたが続かなかった。
その後は前日のNYダウ大幅安もあり、日経平均株価が連れ安推移。終値ベースで前日比321円もの大幅反落となったことが嫌気され、ドル/円などもじりじりと値を崩す展開に。ただ、107円割れをうかがうもギリギリのところで下げ止まり、16時時点では107.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「幾つかの要人発言」。本日に限れば、とくに日本サイドからの発言が目立っていた感がある。たとえば、佐々江駐米大使から、米国と北朝鮮の対話の機運が高まっていることについて「実質的な対話の局面にはなっていない」、麻生財務相は「デフレ脱却の道筋を確実に歩み始めている」、黒田日銀総裁による「金融緩和は2%目標を早期に実現するために行っている」−−との発言が聞かれていた。
そのほか、「米軍基地に不審な封筒、開封後3人が病院へ」などといった報道もあり、一部で話題となっていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

昨日は、NY時間に実施されたパウエルFRB議長の初めての議会証言を材料に、形成しているレンジブレークを期待したのだが、結果は目先抵抗の107.20円を超えたものの、107.90円のレンジ上限には届かなかった。また、その後の東京時間にドルは107円前半まで再び押し戻されている。
つまり、依然として106.30-107.90円というレンジに留まっている状況であり、引き続きまずは足もとの形成レンジのブレークの有無に注視したい。ただ、前述したFRB議長の議会証言でもブレークできなかったことを考えると、107円挟みのボックス相場はいましばらく続く可能性もありそうだ。

テクニカルに見た場合、前述したように106.30-107.90円と若干広めではあるがレンジを形成しており、そのなかでの上下動となっている。昨年からの相場を振り返ると、12月から今年1月にかけて観測されたように、2円未満のレンジ取引が3週間から1ヵ月程度続くということも少なくない。今回も、ボックス相場が意外に長期化する可能性を取り沙汰する声がチラホラ聞かれ始めていた。
とは言え、レンジ内であっても激しい上下動までは否定できないし、ブレークした場合には一気に値が飛ぶことも予想されるだけに、しっかりと備えておきたい。

一方、材料的に見た場合、10-12月期のGDP統計改定値や2月のシカゴ購買部協会景気指数といった米経済指標の発表が予定されており、それらはもちろん要注意。ただ、米要人の講演などはとくに予定されておらず、また明日に再びパウエルFRB議長の議会証言が実施されることを考慮すると、やや動きにくい雰囲気とも言えそうだ。
なお、そうしたなか米CNNが「米国務省のユン北朝鮮担当代表、週内に辞任へ」と報じたうえ、「トランプ米大統領の長女イバンカ氏の夫で外交に深く関わるクシュナー大統領上級顧問が最高機密へのアクセスを制限された」とのニュースも聞かれるなど、トランプ政権をめぐるゴタゴタが再浮上している感のあることは気掛かりだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.50-107.70円。ドル高・円安方向は、昨日のドル高値に合致する107.65-70円が最初の抵抗で、抜けた場合には107.90円レベルのレンジ上限がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、それほど強くないが107円、106.80円、106.60円など20ポイントごとにテクニカルサポートが存在している。そのため、底堅いイメージを指摘する向きも少なくはない。(了)

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