<< 東京市場の動き >>
週明け22日の東京市場は、ドル高・円安。とくに夕方にかけて値を上げ、一時111円に迫る局面も観測されていた。
先週末のNYを110.85円レベルで終了したドル/円は、110.40-45円と小安いレベルで寄り付いた。トランプ米大統領が懸念していた「米政府機関の閉鎖」が現実のものとなったことが嫌気されていたという。
しかし、下値は限定的で、結局早朝の寄り付きレベルが日中最安値。以降はドルが小じっかりとなった。ドルはじり高推移を続けると、夕方には111円レベルに接近、16時時点でも110.85-90円の高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、「米債務上限問題」絡みのニュースや思惑など。マコネル米共和党院内総務から「つなぎ予算案、上院採決は現地時間22日正午」との発言が聞かれるなど、当初見込みからズレ込むとの見方が広がっていた。つまり、米政府機関の閉鎖も長引く可能性が高まったと言えそうだ。
それとは別に、ドイツ連立協議の行方やTPP会合をめぐる動き、北朝鮮情勢に関する発言や報道なども、一部市場筋のあいだで話題となっていた。
<< 欧米市場の見通し >>
敢えてリスクを指摘するなら下方向にバイアスがかかりそうだが、110.20-111.50円のレンジ取引は早くも1週間を超え、短期的には明確な方向性が乏しい状況だ。テクニカルにも、下方向は昨年9月安値を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%押し(110.15円)などがサポートする反面、上方向は移動平均の200日線(111.70-75円)などが強い抵抗になっている感を否めない。ともあれ、まずは前述した足もとの1円強のボックス圏を、上下どちらに放れるのか、その方向性を注視している。
テクニカルに見た場合、ザックリ言って110-112円は居心地の良いレベルなのかもしれない。ボックスの上下にテクニカルポイントが位置し、簡単に抜けていくイメージにも乏しい状況と言えよう。
ただ、単体で見た場合とは裏腹に、ユーロ/ドルなどの動きを受けてドルが対円でも売りこまれる展開を予想する声もある。ほかの通貨ペアの動きにも目を配っておきたい。
一方、材料的に見た場合、12月のシカゴ連銀全米活動指数が発表されるほか、国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しの発表を行う予定となっており、それらはまず要注意。
また、「米債務上限問題」は引き続き気がかりで、ドルの弱材料となりかねない。ちなみに前述したように、マコネル米共和党院内総務から「つなぎ予算案、上院採決は現地時間22日正午」との発言が聞かれるなど、解決までの時間はいましばらくかかるようだ。足もとはドルの回復基調だが、「再延期」や「交渉決裂」といった状況如何では、再びドル売りに傾斜する可能性もある。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.30-111.50円。ドル高・円安方向は、111円レベル、そして一目均衡表の転換線が位置する111円半ばなどの攻防を注視。抜ければ、移動平均の200日線が位置する111.70-75円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日早朝に記録した110.30円台が最初のサポートで、その下にも110.20円レベル、110円など重要サポートが目白押し。依然として底堅いイメージに変化は見られない。(了)
オーダー/ポジション状況
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