ドル円 110円割れ直前で足踏み、調整継続も(1/17夕)

17日の東京市場は、ドル高・円安。途中、ザラ場ベースで一時110.20円レベルを記録、直近の戻り安値を更新したが続かず、そののちドルは反転高となった。

ドル円 110円割れ直前で足踏み、調整継続も(1/17夕)

<< 東京市場の動き >>

17日の東京市場は、ドル高・円安。途中、ザラ場ベースで一時110.20円レベルを記録、直近の戻り安値を更新したが続かず、そののちドルは反転高となった。

ドル/円は110.45-50円で寄り付いたのち、ドルがじり安推移。対ユーロやポンドなどで大きく売られると、対円でも連れ安となり値を下げ、前日記録した安値110.25円をわずかながら更新している。
しかし、110円の大台は割り切れず、反発に転じると今度は上方向のストップロスを巻き込みつつ、一時110.90円台までドル高・円安が進行。高値示現後やや小緩むも、16時時点では110.80-85円のドル高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、本日も「北朝鮮情勢」。五輪選手団派遣など話し合う「南北朝鮮による次官級協議」が始まるなか、米シンクタンクが「北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(SLBM)発射台、改修作業最終段階か」と発表し、物議を醸していた。
また、それとは別に「トランプ米大統領がダボス会議で26日午後に演説実施」決定の報道、米紙NYタイムズが報じた「ロシアによる2016年の米大統領選干渉疑惑をめぐる捜査で、バノン前米大統領首席戦略官が大陪審での証言のため、モラー連邦特別検察官から召喚されたことが分かった」とのニュースなども関心を集めていたという。

<< 欧米市場の見通し >>

基本的なリスクはドル安方向にバイアスがかかるも、目先高値からの下げ幅は3円を超え、ようやく下げ止まった感も否めない。これまでも移動平均や一目均衡表などからみた数々のテクニカルポイントを割り込んできたが、110円という重要な心理サポートを前に、足もとは調整的なドルの買い戻しが続く可能性もある。ちなみに、そんなドルの戻りのメドは、1月高値113.39円を起点とした下げ幅のフィボナッチ38.2%戻しに当たる111.40円レベルとなりそうだ。
ただし、基調そのものに変化はないため、再びドル安・円高が進行する展開にも一応要注意。110円を割り込むようだと、下げが一気に加速することになりかねない。

テクニカルに見た場合、昨日そして本日の東京時間にドルが下げ止まった110.20円レベルはなかなか重要なレベルとして認識されている。ひとつは、これまでもレポートしてきた「昨年9月安値107.32円を起点とした上げ幅のフィボナッチ61.8%押しに当たる」ことだが、もうひとつは最新の日銀短観における2017年の大企業・製造業による「事業計画の前提となっている想定為替レート」が110.18円とされるためだ。
さらに、その少し下の110円は強い心理サポートにあたることを考えると、ドルの下値はかなり堅そうなイメージとなっている。

一方、材料的に見た場合、12月の鉱工業生産や1月のNAHB住宅市場指数といった米経済指標のほか、米地区連銀報告の発表が予定されており、それらはまず要注意。また、バンク・オブ・アメリカやゴールドマン・サックス・グループの決算発表、エバンズ・シカゴ連銀総裁とカプラン・ダラス連銀総裁による討論会に参加も予定されており、そちらも注意を払いたい。
さらには、「トランプ大統領の失言が米債務上限問題へ飛び火」する懸念、「バノン元主席戦略官の大陪審への召還など政局をめぐる不透明感台頭」なども気掛かりで、続報には気を付けたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.30-111.50円。ドル高・円安方向は、昨日そして本日と2度ドルの高値を超えられなかった110.90-00円レベルが最初の抵抗で、抜ければ前述した110.40円レベル、そして移動平均の200日線が位置する111.70円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、110円半ばに弱いサポートが位置するものの、やはり意識されるポイントは東京安値も位置する110.15-20円。ただ、割り込んでも110円は心理サポートで、どちらにせよ底堅いイメージに変化はない。(了)

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