<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場は、一時ドル高が進行するも、結局「行って来い」。2日に記録した年初来高値112.80円に面合わせするも続かず、寄り付き近くまで押し戻されている。
ドル/円は112.45-50円で寄り付いたのち、クロスを含めて円が全般的に弱含み。ドル/円も年初来高値である112.80円レベルまでドル高・円安が進行した。前年末比308円高で寄り付いた日経平均株価がさらに値を上げ、終値ベースでは実に741円もの大幅高で大引けたことが好感されていたという。
しかし、勢いは続かず、ドルが高値を記録後に流れが反転。ジワリと値を崩すと、結局「行って来い」。16時時点では寄り付きに近い112.50-55円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、引き続き「北朝鮮情勢」。ただ、内容的には「北朝鮮が韓国に板門店のホットライン通じて電話を行った」との報道や、韓国当局による「北朝鮮が近くミサイル発射する兆候見られず」−−との発表などで、警戒感の後退に繋がっていたようだ。
また、それとは別に、黒田日銀総裁から「日本経済は順調に拡大、当分続くだろう」との発言が聞かれていた。
<< 欧米市場の見通し >>
「やっぱり」というべきなのか、なんなのか、昨年12月4日以降形成しているボックスの下限である112円レベルを今回も割り込むことは出来なかった。ドルの下値トライは仕切り直しとなった感を否めないようだ。
ドル/円の保ち合いは、すでに1ヵ月にも及ぶものの、足もとの動きをみるといましばらくレンジ取引が続く可能性も否定出来ない。ただ、今週末には、注目の米雇用統計の発表を控えているだけに、それを受けて本格的な保ち合い放れを期待半分で予想する声なども聞かれていた。ヒョッとすると、現状は「嵐の前の静けさ」か!?
テクニカルに見た場合、動静を読みにくい猫の目相場。実際、昨日は、日足が一目均衡表の先行帯の雲の下限の下にあったが、本日は下限を回復し、雲のなかでの推移となっている。ちなみに、一目の雲は本日、上限が112.80円レベル、下限は112.40円レベルに位置し、その幅は40ポイントとかなり雲が薄い状況と言えよう。
過去1ヵ月ほどに及ぶ112.00-113.75円のレンジをめぐる攻防も注目だが、まずは前述した112.40-80円の一目の雲をめぐる攻防、どちらにしっかりとブレークするのか、その方向にも要注意だ。
一方、材料的に見た場合、1月のADP雇用統計や同総合PMI確報など幾つかの米経済指標や、ブラード・セントルイス連銀総裁による「米経済・金融政策についてプレゼンテーション」などが実施される予定となっており、それらはもちろん要注意。
なかでもADP雇用統計は、週末に発表される米雇用統計との相関性が指摘される指標だけに、内容を警戒する声も少なくない。なお、マーケットの事前予想はプラス19万人程度と、前月並みの数字が見込まれており、乖離した数字が出るようだと相場が一時的に荒れることもありそうだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.00-113.00円。ドル高・円安方向は、今年のドル高値圏であり、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する112.80円レベルの攻防にまずは注視。抜ければ、113円台回復が現実のものに。
対するドル安・円高方向は、昨日までは抵抗だった一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置する112.40円レベルが最初のサポートで、割り込むようだと攻防の分岐点である112円レベルをうかがう展開となりそうだ。(了)
オーダー/ポジション状況
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